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TECHNOLOGY / 技術紹介

ウレタンゴム・熱可塑性エラストマー(TPU・TPE の選び方)

ウレタンゴムは、すり減りにくく、引っ張りや引き裂きに強いゴムです。

ウレタンゴム・熱可塑性エラストマー(TPU・TPE の選び方)
7件解決できる課題
6社紹介している企業
36点図と写真
38件出典

ウレタンゴム・熱可塑性エラストマー(TPU・TPE の選び方)

金属の芯にウレタンゴムを巻いたローラーの断面と、ウレタンの車輪・黒いスクレーパー・グリップ(AI で生成したイメージ)

信頼性・長寿命材料・部品・工法を置き換えるコストダウン樹脂・ゴム摩耗劣化(耐候・耐薬品)ゴム樹脂成形バルブ・シール

ウレタンゴムは、すり減りにくく、引っ張りや引き裂きに強いゴムです。日本ゴム協会誌の解説(竹村、2010)の表では、ウレタン系の熱可塑性エラストマー(TPU)の耐摩耗性は、同じ表の熱可塑性エラストマー8種類のうちウレタン系だけが◎で、引張強さは 29.4〜49MPa です。熱可塑性エラストマー(TPE)は、ふだんはゴムのように伸び縮みし、温めると樹脂のように溶けて成形できる材料で、加硫(架橋)の工程が要らず、成形し直せると同じ解説は説明しています。

出典:竹村泰彦「熱可塑性エラストマーの現状と将来展望」日本ゴム協会誌 第83巻第9号(2010)

このページでは、ウレタンゴムと熱可塑性エラストマーの仕組み、ウレタンゴムの3つのタイプと TPE の種類、水や熱に弱いなどの注意点、カタログ値の見方、注型の硬化剤(MOCA)の注意をまとめ、ウレタンゴム・TPE の部品を作る企業を紹介します。

ウレタンゴム・TPE の企業(早見表)

企業注型ウレタンの
射出成形
ライニング・
金属と接着
巻き替え大型
ロール
表面の
加工
TPE の
射出成形
二色
成形
1個
から
ソマールゴムウレタン80種類超の注型・プレス・射出●●●●●●
ケミックス工業TPU の耐摩耗ローラーと長尺の加硫接着●●
立成化学工業所小さな注型ウレタンとローラーの巻き替え●●●●●
倉敷ロール大型のウレタンロールを1点から●●●
和光製作所ゴム部品を TPE の射出成形に置き換え●
三光ライト工業TPE と硬い樹脂の二色成形●●

●は、各社の公式サイトで扱いを確認できたものです(空欄は、扱っていないという意味ではありません)。ソマールゴムの「巻き替え」はウレタンロールの巻き替えの実績、倉敷ロールの「表面の加工」はクレープ加工・溝切り・目荒らし、三光ライト工業の「TPE の射出成形」は二色成形で使う TPE です。社名を押すと、その会社の紹介へ移ります。

目次

この技術で解決できる課題

ウレタンゴムが効くのは、ローラー・車輪・スクレーパーなどがすり減る、重い荷重でゴムがつぶれる・ちぎれるというときです。熱可塑性エラストマーは、加硫ゴムの成形の手間を減らしたい、樹脂の部品に柔らかい部分を一体で付けたい、端材を再利用したいときに検討します。

すり減る・荷重でつぶれる・成形の手間・二色成形・端材という困りごとと、ウレタンゴム・熱可塑性エラストマーでできることの対応図
図1 困りごとと、ウレタンゴム・TPE でできること
出典:このページの出典をもとに AI(Claude)で作成
課題この技術での解決課題ページ
摺動部がすり減るすり減るゴム・樹脂の部品を、耐摩耗性の高いウレタンゴムにする耐摩耗材料・摺動材料
ゴム部品がへたる・硬くなる使う温度と触れるもので材料を選ぶ(高温では TPE やウレタンはへたりやすいので比べる)使う条件に合うゴム材料
柔らかいものをつかみたいロボットハンドの指先のゴムを、すり減りにくいウレタンにするソフトグリッパー
電子機器を防水・防じんにしたい樹脂のカバーとパッキンを、TPE の二色成形で一体にする筐体のシール
分解・リサイクルしやすくしたい溶かして成形し直せる TPE を使い、材料をそろえる材料をそろえる
軽くすると振動・騒音が増える防振の部品に、防振ゴムとしても使われる TPE(TPV など)を比べる防振(防振ゴム・ばね)

右の列は、関係する課題ページの対策の節へのリンクです。

仕組み

ウレタンゴムも熱可塑性エラストマーも、硬い部分(ハードセグメント)と柔らかい部分(ソフトセグメント)でできています。東ソーの技術報告は、熱可塑性ポリウレタンでは、ウレタン結合の水素結合による強い凝集力でハードセグメントが集まって「疑似架橋点」になり、長い鎖のソフトセグメントが柔軟性を与えると説明しています。

ハードセグメントが集まった疑似架橋点を、ソフトセグメントの長い鎖がつなぐ模式図
図2 ハードセグメントとソフトセグメント
出典:東ソー研究・技術報告と DJK の技術資料をもとに AI(Claude)で作成

DJK の技術資料は、熱可塑性エラストマーの疑似架橋は熱で元に戻る物理的なつながりで、化学的な架橋のような時間とエネルギーが要らないため、成形の生産性が高くリサイクルしやすいとしています。一方で、つながりの力が弱いため、一般に力学的な特性や永久ひずみ、耐熱性・耐溶剤性などが架橋したゴムに劣るとしています。

出典:東ソー研究・技術報告 第62巻(2018)無黄変の熱可塑性ポリウレタン、DJK 技術資料「熱可塑性エラストマー」

加硫ゴムと熱可塑性エラストマーの違い

竹村(2010)は、加硫ゴムは配合・予備成形・加熱しての架橋と多くの段階があり、手間とエネルギーがかかり、端材のリサイクルも難しいとしています。熱可塑性エラストマーは、使う温度では加硫ゴムのような性質を持ち、温めると熱可塑性樹脂のように成形でき、成形し直せる材料です。JIDA のセミナー資料も、加硫したゴムは元に戻らないのでリサイクルできず、TPE は熱可塑性なのでリサイクルできるとしています。

加硫ゴム(配合・予備成形・加硫・仕上げ)と熱可塑性エラストマー(乾燥・溶融・射出・取り出し)の作り方を比べた流れ図
図3 加硫ゴムと TPE の作り方の違い
出典:竹村(2010)・JIDA のセミナー資料・DJK の技術資料をもとに AI(Claude)で作成

出典:竹村泰彦「熱可塑性エラストマーの現状と将来展望」日本ゴム協会誌 第83巻第9号(2010)、日本インダストリアルデザイン協会 セミナー資料 柳澤秀樹「エラストマー:種類と特性」(2016)

種類と選び方

ウレタンゴムには、注型(キャスタブル)・ミラブル(混練)・熱可塑性(TPU)の3つのタイプがあります(富士ゴム化成)。NAGASE の PU ポータルは、注型は液状のプレポリマーと硬化剤を型に流して熱で固める方法で少量多品種に向き、ミラブルは合成ゴムと同じゴム用の設備で加工できて量産に向くとしています。TPU は樹脂と同じように射出・押出・ブローで成形します。

注型・ミラブル・熱可塑性(TPU)の3つのタイプのウレタンゴムと、TPS・TPO・TPV・TPU・TPC・TPA の熱可塑性エラストマーの仲間の図
図4 ウレタンゴムの3つのタイプと、TPE の仲間
出典:富士ゴム化成・NAGASE PU ポータルの解説と竹村(2010)をもとに AI(Claude)で作成

出典:富士ゴム化成「ウレタンゴムの種類と特徴」、NAGASE PU ポータル「熱硬化性ウレタンエラストマー」、NAGASE PU ポータル「熱可塑性ポリウレタン(TPU)」

熱可塑性エラストマーの種類

熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントの材料で種類が分かれます。竹村(2010)の表から、主な種類の硬さ・耐熱の目安を抜き出すと次のようになります。耐熱はポリエステル系(TPEE)が約140℃までと高く、スチレン系(TPS)は約80℃までです。略号は JIS K 6418 で決められていて、ポリエステル系は TPC、ポリアミド系は TPA、動的架橋タイプは TPV と表します。

TPS・TPO・TPU・TPEE・TPAE の硬さの範囲(ショア A・D)と耐熱の目安の横棒グラフ
図5 TPE の種類ごとの硬さと耐熱の目安
出典:竹村(2010)日本ゴム協会誌の表3をもとに AI(Claude)で作成
種類(従来の略号)ハードセグメント硬さ(ショア)引張強さ耐熱の目安主な用途分野・特徴
スチレン系(TPS)ポリスチレン30A〜70A9.8〜34.3MPa〜80℃はきもの・粘接着剤・樹脂ブレンド。耐候性・耐油性は×
オレフィン系(TPO)ポリプロピレン60A〜95A2.9〜18.6MPa〜120℃自動車・ホース。耐摩耗性は×
ウレタン系(TPU)ポリウレタン80A〜80D29.4〜49MPa〜100℃はきもの・工業用品・医療用品。耐摩耗性・耐油性は◎
ポリエステル系(TPEE)芳香族ポリエステル90A〜70D25.5〜39.2MPa〜140℃自動車・電気・電子。耐屈曲性・耐油性は◎
ポリアミド系(TPAE)ポリアミド40D〜65D11.8〜34.3MPa〜100℃スポーツ用品・工業用品

この表は、竹村(2010)日本ゴム協会誌の表3から抜き出したものです。種類全体の目安で、グレードによって異なります。オレフィン系の動的架橋タイプ(TPV)について、三菱ケミカルは、完全架橋タイプは 110〜120℃の条件で使えるとしています。

出典:竹村泰彦「熱可塑性エラストマーの現状と将来展望」日本ゴム協会誌 第83巻第9号(2010)、三菱ケミカル「トレックスプレーン(TPV)」

ソフトセグメントの種類:エステル系・エーテル系・ポリカーボネート系

ウレタンゴムは、ソフトセグメントの原料(ポリオール)で性質が変わります。東ソーの技術報告は、TPU について、ポリエステル系は耐熱性・耐油性に優れるが耐水性に劣り、ポリエーテル系は耐水性に優れるが耐熱性に劣るとしています。NAGASE の PU ポータルは、ポリカーボネート系は耐熱性・耐加水分解性・耐候性に優れるが価格が高いとしています。

ポリエステル系・ポリエーテル系・ポリカーボネート系のソフトセグメントの得意なことと苦手なことの比較図
図6 ソフトセグメントの種類と、得意なこと
出典:東ソー研究・技術報告(2018)と NAGASE PU ポータルをもとに AI(Claude)で作成

また、汎用の TPU に使う芳香族のイソシアネート(MDI)は光で黄色くなりやすく、脂肪族(HDI など)にすると黄変を抑えられると東ソーは説明しています。

出典:東ソー研究・技術報告 第62巻(2018)無黄変の熱可塑性ポリウレタン、NAGASE PU ポータル「熱可塑性ポリウレタン(TPU)」

使う場面ごとの選び方

選ぶときは、何が一番困っているか → 使う温度と水・油・薬品 → 硬さと荷重 → 作り方と数量 → 組み合わせる材料の順に考えると、候補が絞れます。

困りごと、温度と水・油・薬品、硬さと荷重、作り方と数量、組み合わせる材料の順にウレタンゴム・TPE を選ぶ流れ図
図7 ウレタンゴム・TPE を選ぶ順番(考え方の例)
出典:このページの出典をもとに AI(Claude)で作成
使う場面よく使われる種類選ぶときのポイント公開されている例
搬送・紙送りのローラー、車輪注型ウレタン、TPU摩耗・荷重・速度、金属の芯との接着物流の高速仕分け機(200m/min)のソーターに TPU のローラー(ケミックス工業)
製鉄・製紙などの大型ロール注型ウレタン(ライニング)硬さ・発熱・耐熱、ロールの寸法工業用の大型ロールは発熱を伴う用途(東ソー)、最大φ1,000×5,000mm のロール(倉敷ロール)
ソリッドタイヤ・キャスター注型ウレタン荷重・床面・速度ソリッドタイヤ(東ソーの用途の図)、AGV などの高荷重の車輪(ソマールゴム)
パッキン・シールウレタンゴム、TPE触れる流体(水・油)と温度、へたりパッキン(富士ゴム化成)、ガスケット(和光製作所)
グリップ・カバー・防水部品TPS・TPO・TPU などの TPE(二色成形)相手の樹脂との融着、手触り・硬さスマートフォンの防水コネクターカバー(三光ライト工業)
自動車のブーツ・ホースTPEE(ハイトレル)・TPV耐熱・耐油・耐屈曲等速ジョイントのブーツ(竹村、2010・東レ・セラニーズ)、ウェザーストリップ(竹村、2010)

「よく使われる種類」と「選ぶときのポイント」は、公開されている例と出典の解説をもとに編集部が整理したものです。

出典:ケミックス工業 公式サイト、東ソー研究・技術報告 第65巻(2021)MOCA フリーの高耐熱ウレタンエラストマー、倉敷ロール「サービス」、ソマールゴム「実績紹介」、富士ゴム化成「ウレタンゴムの種類と特徴」、和光製作所「エラストマー」、三光ライト工業「エラストマー(2色成形の材料)」、東レ・セラニーズ「ハイトレル 技術資料」(2024年9月)

量産の観点:作り方で変わること

注型は型が安く、少量・大物・厚物に向きます。熱可塑性エラストマーは、射出成形で速く作れ、ランナーや端材を溶かして再利用できます。和光製作所は、ゴムのプレス成形で 5〜10分かかるものが、TPE の射出成形なら 30秒〜1分程度になるとしています。三菱ケミカルも、TPV は標準の押出・射出の設備で成形でき、スプルー・ランナーを再利用できるとしています。

TPU は湿気を吸うので、BASF は射出成形の前にペレットを乾燥させ、水分率を必ず 0.04%以下にするよう求めています。JIDA のセミナー資料は、TPE は成形のあと常温で 1〜2%縮むので、金型の設計で注意するとしています。

出典:和光製作所「エラストマー」、三菱ケミカル「トレックスプレーン(TPV)」、BASF ジャパン「エラストラン(熱可塑性ポリウレタン)」、日本インダストリアルデザイン協会 セミナー資料 柳澤秀樹「エラストマー:種類と特性」(2016)

向いている条件と注意点

向いている条件

  • すり減る・こすれる部品(ローラー・車輪・スクレーパー)
  • 重い荷重を受ける、引き裂かれやすい部品
  • 油に触れる部品(エステル系は耐油性に優れる)
  • 加硫ゴムより速く作りたい、樹脂と一体にしたい(TPE)

注意点

  • 熱い水・湿気で加水分解する(特にエステル系)
  • 連続で使える温度は 80℃前後まで(ウレタンゴム)
  • 強い酸・アルカリ・ケトンなどに弱い
  • TPE は温度が上がるとへたりやすい(耐熱が弱点)

この一覧は、竹村(2010)・東ソーの技術報告・前川化学工業・富士ゴム化成の資料をもとに編集部が整理したものです。

ウレタンゴムと熱可塑性エラストマーの得意なことと苦手なことを2列で並べた図
図8 ウレタンゴム・TPE の得意なことと、苦手なこと
出典:このページの出典をもとに AI(Claude)で作成

出典:竹村泰彦「熱可塑性エラストマーの現状と将来展望」日本ゴム協会誌 第83巻第9号(2010)、東ソー研究・技術報告 第62巻(2018)無黄変の熱可塑性ポリウレタン、前川化学工業「ウレタンゴムとは」、富士ゴム化成「ウレタンゴムの特徴と加工方法」

よくある失敗:熱い水・湿気のある所にエステル系を使う

前川化学工業は、ポリエステル系のウレタンゴムは、水の分子がエステル結合(-COO-)と反応して酸とアルコールに分かれる(加水分解する)ため水に弱く、ポリエーテル系は水に強いと説明しています。富士ゴム化成も、エステル系は構造上、加水分解しやすいとしています。東ソーの技術報告も、80℃の水に浸ける試験で、汎用のエステル系 TPU の引張強さが落ちやすいことを示しています。

ポリエステル系のエステル結合が熱い水で切れて酸とアルコールになる加水分解の模式図
図9 エステル系の加水分解のしくみ
出典:前川化学工業・富士ゴム化成の解説と東ソー研究・技術報告(2018)をもとに AI(Claude)で作成

使える温度について、前川化学工業は最高使用温度を約 80℃、木成ゴムは連続で使える温度を 70〜90℃程度とし、短時間なら 100〜120℃程度まで耐えるケースもあるとしています。富士ゴム化成は、酸・アルカリ・エーテル・ケトンなどにはほとんど耐性がないとしています。熱水・蒸気・強い薬品に触れる所では、エーテル系・ポリカーボネート系のウレタンや、ほかのゴム(EPDM・フッ素ゴムなど)も比べます。

出典:前川化学工業「ウレタンゴムとは」、富士ゴム化成「ウレタンゴムの特徴と加工方法」、東ソー研究・技術報告 第62巻(2018)無黄変の熱可塑性ポリウレタン、木成ゴム「ポリウレタンの耐熱温度」

カタログ値の見方

カタログ値は、どの試験方法・どの条件で測ったかをそろえて比べます。引張特性は JIS K 6251、引裂強さは JIS K 6252-1 のように、加硫ゴムと熱可塑性ゴムの試験方法が JIS で決められています。

項目見方
硬さ(ショア A・D)柔らかい側はショア A、硬い側はショア D で表すことが多い。TPU は 80A〜80D と幅が広い(竹村、2010)
引張強さ・伸び切れるまでの最大の力と、切れたときの伸び(JIS K 6251)
引裂強さ引き裂かれる力を厚さで割った値(kN/m)。トラウザ形・アングル形・クレセント形など試験片の形で値が変わる(JIS K 6252-1)
摩耗量Taber(テーバー)摩耗試験などで、決まった回数こすったときに減った量(mg)。小さいほどすり減りにくい
圧縮永久ひずみつぶして温めたあと、どれだけ戻らないか(%)。温度・時間・つぶし方の条件を見る
反発弾性はね返りの大きさ(%)。小さいと振動を吸収しやすいが、繰り返し変形すると熱を持ちやすい

この表は、JIS K 6251・K 6252-1 のプレビューと竹村(2010)・東ソーの技術報告をもとに編集部が整理したものです。反発弾性と発熱の関係は一般的な説明です。

出典:日本規格協会 JIS K 6251:2023(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方)のプレビュー、日本規格協会 JIS K 6252-1:2015(引裂強さの求め方)のプレビュー、竹村泰彦「熱可塑性エラストマーの現状と将来展望」日本ゴム協会誌 第83巻第9号(2010)、東ソー研究・技術報告 第65巻(2021)MOCA フリーの高耐熱ウレタンエラストマー

カタログ値の例:エーテル系とエステル系の注型ウレタン

東ソーの技術報告(2021)は、同社が開発した高耐熱の注型ウレタン(JIS-A 93)の代表値を、エーテル系とエステル系で並べています。引張強さはエーテル系 24MPa・エステル系 43MPa、引裂き強さは 89kN/m・104kN/mで、反発弾性はエーテル系のほうが大きく(65%と 50%)、Taber 摩耗量はエーテル系のほうが小さい値でした(40mg と 50mg)。

注型ウレタンゴムのエーテル系とエステル系の引張強さ・引裂き強さ・反発弾性・テーバー摩耗量・圧縮永久ひずみの横棒グラフ
図10 注型ウレタンゴムの物性の例(エーテル系とエステル系)
出典:東ソー研究・技術報告 第65巻(2021)の表1をもとに AI(Claude)で作成

これは開発品の代表値で、規格値ではありません。同じ「ウレタンゴム」でも、原料と硬化剤の組み合わせで値が大きく変わるため、カタログ値は品番ごとに確かめます。

出典:東ソー研究・技術報告 第65巻(2021)MOCA フリーの高耐熱ウレタンエラストマー

カタログ値と実際の違い:温度でへたりが変わる

東レ・セラニーズのハイトレル(TPEE)の技術資料は、同じ硬さ(55D)の材料を一定の応力(9.1MPa)で22時間押したときの圧縮永久ひずみを比べています。TPU(エステル型)は 23℃で 3%・70℃で 9%・100℃で 28%と温度が上がるほど大きくなり、ハイトレル5557 は 1%未満・4%・8%でした(メーカーの資料の比較です)。室温の値だけで選ばず、使う温度に近い条件の値を比べます。

23℃・70℃・100℃での TPU(エステル型)55D とハイトレル5557 55D の圧縮永久ひずみの折れ線グラフ
図11 温度とへたり(圧縮永久ひずみ)の例
出典:東レ・セラニーズ「ハイトレル 技術資料」の表3をもとに AI(Claude)で作成

シールや防振に使うなら、技術ページ「O リング・ガスケット」「防振ゴム・制振材」や課題「ゴム部品がへたる・硬くなるのを防ぎたい」もあわせて確かめます。

出典:東レ・セラニーズ「ハイトレル 技術資料」(2024年9月)

組み込み・量産・信頼性の注意

  1. 注型の硬化剤(MOCA)発がん性のある硬化剤。取り扱いと健康診断の決まりがある
  2. TPE と樹脂の相性二色成形は、融着する組み合わせを選んで試す
  3. 発熱と金属の芯大きなロールは繰り返しの変形で熱を持つ。芯との接着も確かめる

この3点は、このページの出典(メーカーの技術資料・公的な資料・各社のページ)をもとに編集部が整理したものです。

注型の硬化剤 MOCA の注意

東ソーの技術報告は、工業用の大型ロールやベルトには TDI・ポリエーテルポリオール・MOCA(ポリアミンの硬化剤)の処方が好適に用いられるとしています。厚生労働省の資料によると、MOCA はウレタン樹脂の硬化剤に使われ、国際がん研究機関(IARC)は「ヒトに対して発がん性がある」(グループ1)に分類しています。国内の製造・輸入量は令和2年度で 1,755トンでした。

注型ウレタンゴムの作り方の5つの工程と、硬化剤 MOCA の注意点をまとめた図
図12 注型ウレタンゴムの作り方と、硬化剤(MOCA)の注意
出典:東ソー研究・技術報告(2021)・厚生労働省の資料・労働新聞をもとに AI(Claude)で作成

2016年に MOCA を扱う事業所で膀胱がんの発症が分かり、東ソーの技術報告によると、2018年10月には取り扱いの履歴があって膀胱がんを発症した労働者は退職者を含めて17名と公表されました。労働新聞によると、2017年4月施行の改正特定化学物質障害予防規則で、MOCA の特殊健康診断に膀胱がんなど尿路系の腫瘍の検査が加わっています。同報告は、日本では MOCA の製造や使用は禁止されていないとしたうえで、MOCA を使わない注型ウレタンを開発しています。注型ウレタンの部品を頼むときは、硬化剤の種類も確かめておくと安心です。

出典:東ソー研究・技術報告 第65巻(2021)MOCA フリーの高耐熱ウレタンエラストマー、厚生労働省 資料2-1「我が国における MOCA の製造・取扱状況等」、労働新聞「MOCA の特殊健診に膀胱がんの項目を追加」

TPE と樹脂の二色成形:相性を選ぶ

二色成形のコラムは、二色成形でもっとも大切なのは材料どうしの融着性で、TPO と PP は相性がよく多く使われる一方、TPE とナイロンなどの結晶性の樹脂ははがれやすいとしています。三菱ケミカルは PP の基材に TPS の表皮を重ねる二色成形を、東レ・セラニーズはハイトレルが PC・PBT・ABS などとよく接着することを紹介しています。

TPO・TPV と PP、TPS と PP、TPEE と PC・PBT・ABS、一般的な TPE と PA・POM の二色成形の相性の表
図13 TPE と樹脂の相性の例
出典:三菱ケミカル・東レ・セラニーズの資料と二色成形のコラムをもとに AI(Claude)で作成

三光ライト工業は、二色成形ではがれないようにするには、肉厚・接着面積・金型温度などのノウハウや流動解析が要るとしています。融着は成形の温度・圧力・冷却時間でも変わるので、試作ではがし試験をして確かめます。

出典:二色成形のコラム「二色成形で使える材料の組み合わせ」、三菱ケミカル「スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)」、東レ・セラニーズ「ハイトレル 技術資料」(2024年9月)、三光ライト工業「エラストマー(2色成形の材料)」

ローラーの発熱と、金属の芯との接着

東ソーの技術報告は、ハードセグメントの強い注型ウレタンは、応力が大きく発熱を伴う部品、たとえば製紙向けの大型ロールに好適としています。繰り返し変形するローラーや車輪では、発熱とはがれを考えて材料と厚みを選びます。立成化学工業所は、金属の芯にウレタンを付けるライニングの工程を、ブラスト・接着剤の塗布・金型へのセット・注型・加硫・研削の順で紹介しています。

出典:東ソー研究・技術報告 第65巻(2021)MOCA フリーの高耐熱ウレタンエラストマー、立成化学工業所「ウレタンライニング」

相談する前に整理すること

ウレタンゴム・TPE の部品を相談するときは、困りごと・使う温度・触れるもの・硬さと荷重・数量を整理しておくと、材料と作り方の提案を受けやすくなります。

ウレタンゴム・TPE の部品を相談する前に整理する8項目のチェック表
図14 ウレタンゴム・TPE の部品を相談する前に整理すること
出典:このページの出典をもとに AI(Claude)で作成
  • 困りごと(すり減る・切れる・つぶれる・はがれる・作る手間)
  • 使う温度(上限・下限、連続か短時間か、発熱するか)
  • 触れるもの(水・湿気・油・薬品・食品・人の体)
  • 硬さ(ショア A・D)と荷重・速度・回数
  • 形と大きさ(図面・現物・いちばん厚い所と薄い所)
  • 組み合わせ(金属の芯・樹脂の部品との接着や融着)
  • 数量(試作・小ロット・量産)と型の作り方
  • 今の材料と、困っている症状・寿命

この一覧は、このページの出典をもとに編集部が整理したものです。

企業紹介(ウレタンゴム・熱可塑性エラストマー技術)

ウレタンゴム・TPE の部品を作る企業を、得意な作り方が重ならないように選びました。注型・プレス・射出のウレタン部品、TPU の耐摩耗ローラー、小さな注型ウレタンと巻き替え、大型のウレタンロール、TPE の射出成形、TPE の二色成形の会社を入れています。内容は各社の公式サイトで確認できる範囲です。各社が扱うものは、次の早見表のとおりです。

企業注型ウレタンの
射出成形
ライニング・
金属と接着
巻き替え大型
ロール
表面の
加工
TPE の
射出成形
二色
成形
1個
から
ソマールゴムウレタン80種類超の注型・プレス・射出●●●●●●
ケミックス工業TPU の耐摩耗ローラーと長尺の加硫接着●●
立成化学工業所小さな注型ウレタンとローラーの巻き替え●●●●●
倉敷ロール大型のウレタンロールを1点から●●●
和光製作所ゴム部品を TPE の射出成形に置き換え●
三光ライト工業TPE と硬い樹脂の二色成形●●

●は、各社の公式サイトで扱いを確認できたものです(空欄は、扱っていないという意味ではありません)。ソマールゴムの「巻き替え」はウレタンロールの巻き替えの実績、倉敷ロールの「表面の加工」はクレープ加工・溝切り・目荒らし、三光ライト工業の「TPE の射出成形」は二色成形で使う TPE です。社名を押すと、その会社の紹介へ移ります。

株式会社ソマールゴム|80種類を超えるウレタンを、注型・プレス・射出で部品にする

埼玉県狭山市に本社を置く会社です(1973年設立)。ウレタンゴムの部品を専門に作り、シート・丸棒・ロール・車輪・シール・パッキン・ブレードなどを手がけています。ウレタンの一種のブルコラン(VULKOLLAN)の認定メーカーです。

ソマールゴムの会社案内のページに載っている、溶かしたウレタンを金型に注ぐ注型の作業の写真
ソマールゴムのページに載っている、ウレタンを金型に注ぐ注型の作業(出典:ソマールゴム)

ソマールゴムの得意技術

技術内容
3つの成形方法注型(安価な金型で1個から。試作向き)、プレス成型(専用の金型で中量〜大量、複雑な形)、射出成型(ペレットの原料で量産性が高い)を使い分ける。扱うウレタンは80種類を超える
成形のあとの機械加工NC 旋盤・円筒研磨機・マシニングセンタ・ウォータージェットなどで、成形品を社内で仕上げる
目的別の材料低温対応(−40℃)、制電・導電、低反発、高荷重用、加水分解の対策のエーテル系などを製品一覧に載せている

ソマールゴムが解決できる課題

  • すり減る・切れるゴム部品を、ウレタンにして長持ちさせたい
  • ウレタンロールを、芯金を生かして巻き替えたい
  • 1個から試作して、量産では作り方を変えたい

公開されている実績・用途

  • ロボットハンドの指先のゴムをシリコーンからウレタンに替え、約2週間ごとの交換が2年以上交換なしになった事例を紹介している。ウレタンロールの巻き替えで、費用が約70%減り、納期が約3〜4か月から約4週間になった事例もある

出典:ソマールゴム「会社概要」、ソマールゴム「ソマールゴムについて」、ソマールゴム「製品一覧」、ソマールゴム「実績紹介」

ソマールゴムの会社案内のページに載っている、赤・黄・橙・黒・緑・白・青のウレタンのベアリングローラーの写真
ソマールゴムのページに載っている、色違いのウレタンのベアリングローラー(出典:ソマールゴム)

ケミックス工業株式会社|TPU で、すり減りにくい搬送ローラーと長いレールのウレタンを作る

東京都大田区に本社・工場を置く会社です(1994年設立)。物流・半導体の搬送用のローラー、導電性のウレタン・ゴム、キャスター・車輪、熱硬化性ウレタンと TPU の製品などを手がけています。

ケミックス工業のトップページに載っている、大小2個のウレタン車輪の写真
ケミックス工業のトップページに載っている、ウレタン車輪(出典:ケミックス工業)

ケミックス工業の得意技術

技術内容
TPU の超耐摩耗ローラー熱硬化性のウレタンの代わりに熱可塑性の TPU を使ったローラー・ウレタンベアリング。同社の走行テスト(198m/min・荷重392N)では、摩耗指数が熱硬化性ウレタンの 2,732 に対して 104 で、1/20 以下だったとしている
長いレールへの加硫接着長さ 4,000mm のアルミのレールに、ウレタンを直接加硫接着する。熱硬化性ウレタンは自社のエラストマーの自動注入装置でも作る
導電性ウレタンカーボンを使わない導電性のウレタンを、医療機器・半導体の装置向けに作る

ケミックス工業が解決できる課題

  • 搬送ローラーがすり減って、交換が多い
  • 高速で搬送するローラーの耐久性を上げたい
  • 長いレールや部品にウレタンを付けたい、静電気を逃がしたい

公開されている実績・用途

  • 物流メーカーの高速仕分け機(200m/min)のソーターで採用されたとしている

出典:ケミックス工業「会社概要」、ケミックス工業 公式サイト、ケミックス工業「超耐摩耗ウレタンローラー」(イプロスの同社ページ)

ケミックス工業のトップページに載っている、長さ約1,950mm・3,900mm のアルミレールなどにウレタンを加硫接着した製品の写真
ケミックス工業のトップページに載っている、アルミのレールなどにウレタンを加硫接着した製品(出典:ケミックス工業)

株式会社立成化学工業所|手のひらサイズの注型ウレタンと、ローラーの巻き替え

兵庫県神戸市西区に本社を置く会社です。ウレタンゴム製品の製造・販売を事業とし、手のひらサイズの注型ウレタンゴムを専門にしています。

立成化学工業所のゴム巻き替えのページに載っている、旋盤でウレタンローラーを研削する様子の写真
立成化学工業所のページに載っている、ウレタンローラーの研削(出典:立成化学工業所)

立成化学工業所の得意技術

技術内容
ウレタンライニング鉄・ステンレス・アルミ・真鍮の外周をウレタンで覆う。ブラスト、接着剤の塗布、金型へのセット、注型、一次・二次加硫、研削・研磨の順で作る
古ゴム剥がし・巻き替え古いゴムを、溶剤で膨らませる・接着面を壊す・旋盤で削るの3つの方法ではがし、ウレタンを巻き直す
少量生産と検査最低1個から。手持ちの型の流用や臨時の型で費用を抑える。硬さ・寸法(レーザーマイクロメーター)・バリ・欠け・気泡・異物を検査する

立成化学工業所が解決できる課題

  • 小さなウレタンローラーを1本だけ作りたい(試作・補修)
  • すり減ったローラーを、芯金ごと買い替えずに巻き替えたい
  • 製造中止になったゴム部品の代わりを作りたい

公開されている実績・用途

  • お客様の声として、板金業のステンレスのローラーへのウレタンの巻き付けや、木工用のカンナロールの巻き替えを紹介している

出典:立成化学工業所「会社概要」、立成化学工業所「ウレタンライニング」、立成化学工業所「古ゴム剥がし・巻き替え」、立成化学工業所「少量生産」

立成化学工業所のゴム巻き替えのページに載っている、ウレタン原料を金型へ注ぐ注型の作業の写真
立成化学工業所のページに載っている、ウレタンの注型(出典:立成化学工業所)

株式会社倉敷ロール|直径1m・長さ5mまでの大型ウレタンロールを1点から

倉敷ロールとは

岡山県倉敷市に本社を置く会社です(2001年に有限会社として設立し、2024年に株式会社に)。工業用のロールの製造・販売、ゴムロールのメンテナンス、ウレタンゴム製品の製造・販売を事業としています。

直径最大φ1,000・長さ最長5,000mm の大型ウレタンロールの模式図と、1点から製作・耐熱120℃・表面加工・ベアリング交換の4つの特徴
図15 大型のウレタンロールを1点から作る(倉敷ロールの例)
出典:倉敷ロール「サービス」をもとに AI(Claude)で作成

倉敷ロールの得意技術

技術内容
大型ウレタンロール最大径 φ1,000、最長 5,000mm までの工業用の大型ウレタンロールを、1点から作る。耐摩耗・耐荷重・耐熱(120℃)・耐油・耐水に対応するとしている
表面の加工クレープ加工(ウレタン・NBR)、溝切り(スリット・グルーブ)、目荒らしをする
ロールの保守合成ゴムのロールも作り、ロール・ローラーのベアリングの交換にも対応する

倉敷ロールが解決できる課題

  • 大きなウレタンロールを、1本だけ・多品種小ロットで作りたい
  • ロールの表面に溝や凹凸を付けたい
  • ロールのゴムとベアリングを、まとめて保守したい

出典:倉敷ロール「企業情報」、倉敷ロール「サービス」

倉敷ロールは、公式サイトで技術がわかる写真を確かめられなかったため、同社のページの記載をもとにした図にしています。

株式会社和光製作所|加硫ゴムの部品を、TPE の射出成形に置き換える

兵庫県姫路市に本社工場を置く会社です(1962年創業)。ゴム・プラスチックの成形と、その金型の製造を手がけています。

和光製作所のエラストマーの製品ページに載っている、黒い蛇腹のダクト・ホース類の成形品5点の写真
和光製作所のエラストマーのページに載っている、蛇腹のダクトなどの成形品(出典:和光製作所)

和光製作所の得意技術

技術内容
TPE の射出成形TPE をプラスチック用の射出成形機で成形する。加硫が要らず、ゴムのプレス成形で 5〜10分かかるものが 30秒〜1分程度になるとしている。バリ取りも要らず、リサイクルできる
金型の自社製作成形品の金型も自社で作る
ゴムの成形ゴムの射出成形も手がける(1972年に開始)

和光製作所が解決できる課題

  • 加硫ゴムの部品を TPE に置き換えて、成形の時間を短くしたい
  • バリ取りなどの後工程を減らしたい
  • 金型から相談して TPE の部品を作りたい

公開されている実績・用途

  • 用途に、自動車の内装・部材、機械部品、ガスケット(シール材)、マウスのグリップ部、シリンジなどを挙げている。沿革では、自動車の電装品(ディストリビュータ・スタータ・電動パワーステアリング)で、同社の TPE 成形品がゴムの代わりに採用されたとしている

出典:和光製作所「会社概要」、和光製作所「エラストマー」、和光製作所「エラストマー成形」

和光製作所のエラストマーの製品ページに載っている、リング・シール・グリップなど色違いの成形品の写真
和光製作所のエラストマーのページに載っている成形品(出典:和光製作所)

三光ライト工業株式会社|TPE と硬い樹脂を、二色成形で1つの部品にする

三光ライト工業とは

神奈川県川崎市中原区に本社・川崎工場を置く会社です(1952年設立)。二色成形・インサート成形などのプラスチック成形を手がけ、金型を社内で作り、試作から量産・組立までを同じ工場で行っています。

三光ライト工業のエラストマーのページに載っている、二色成形の金型の構造図(可動側・固定側、スライド・エジェクター・1次側と2次側のキャビティ)
三光ライト工業のページに載っている、二色成形の金型の構造図(出典:三光ライト工業)

三光ライト工業の得意技術

技術内容
TPE の二色成形二色成形で主に熱可塑性エラストマー(TPS・TPO・TPU・TPC・TPA)を使う。1サイクルで2種類の材料を一体にでき、工数を減らせるとしている
はがれにくくする設計はがれを避けるには、肉厚・接着面積・金型温度などのノウハウと流動解析が要るとしている
金型から組立まで金型を内製し、試作から量産・組立まで同じ工場で行う。インサート成形・シリコーンの LIM 成形・塗装・印刷にも対応する

三光ライト工業が解決できる課題

  • 硬い樹脂とゴムのような部品を一体にして、組立てやパッキンの工程を減らしたい
  • 防水のカバーを一体で成形したい
  • 二色成形の部品を、金型から試作したい

公開されている実績・用途

  • 事例に、スマートフォンの防水コネクターカバーを挙げている

出典:三光ライト工業「会社概要」、三光ライト工業「エラストマー(2色成形の材料)」

使われる製品・事例

東ソーの技術報告は、熱硬化性のウレタンエラストマーの主な用途に、ベルト・ガスケット・ブッシュ、靴底、印刷ロール、製鉄・製紙のロール、ソリッドタイヤなどを挙げています。熱可塑性エラストマーでは、竹村(2010)が TPEE の自動車の等速ジョイントのブーツ、TPV のウェザーストリップやグリップを、東レ・セラニーズがギア・タイミングベルト・油圧ホースを紹介しています。課題ページでは、摺動部がすり減る・柔らかいものをつかみたい・電子機器を防水・防じんにしたいで、関係する対策を紹介しています。

出典:東ソー研究・技術報告 第65巻(2021)MOCA フリーの高耐熱ウレタンエラストマー、竹村泰彦「熱可塑性エラストマーの現状と将来展望」日本ゴム協会誌 第83巻第9号(2010)、東レ・セラニーズ「ハイトレル 技術資料」(2024年9月)

ウレタンゴム・熱可塑性エラストマーとあわせて検討される技術です。

出典・確認日

※アイキャッチ画像は、AI(ChatGPT)で生成したイメージです。実在の製品ではありません。図はAI(Claude)で作成した概念図です。

情報の確認日:2026年10月7日 本ページの内容は一般的な情報で、実際の耐摩耗性・強さ・耐熱性は、材料の品番・形・使う条件により異なります。

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