線膨張係数(熱膨張)

継ぎ目にすき間のあるレール、温めると曲がるバイメタル、温めて伸びた棒のイメージ(AI で生成)

線膨張係数は、温度が1K(1℃)上がったときに、物の長さがもとの長さの何倍だけ伸びるかを表す数字です。夏にレールや橋が伸びるのも、金属と樹脂を貼り合わせた部品が温度で反るのも、精密な部品の寸法が測る部屋の温度で変わるのも、この性質が原因です。このページでは、線膨張係数の意味と計算のしかた、材料ごとの値、ものづくりでどう効くか、測り方を、できるだけやさしく説明します。

目次

ひとことで言うと

線膨張係数とは

物は温めると伸び、冷やすと縮みます(熱膨張)。温度が1K上がったときの「長さの変化 ÷ もとの長さ」が線膨張係数で、記号は α(アルファ)、単位は 1/K(1/℃と同じ)です。

値はとても小さいので、ふつうは「×10⁻⁶/K」(100万分の1。ppm/K とも書く)で表します。鉄の 12×10⁻⁶/K は、1m の棒が1K上がると 12μm(0.012mm)伸びるという意味です。

長さLの棒が温度ΔT上がるとΔLだけ伸びることと、線膨張係数の式の図
図1 線膨張係数は「1Kあたり、長さが何倍伸びるか」
出典:コトバンクをもとに AI(Claude)で作成

世界大百科事典(改訂新版)は、熱を加えて温度を上げると物の体積はほとんどの場合に増え、これを熱膨張というとしています。体積の増え方(体膨張率)とは別に、固体では、1K上げたときの長さの変化の割合である線膨張率のほうがよく使われるとしています。線膨張率・線膨張係数・熱膨張係数・熱膨張率は、ものづくりの資料ではほぼ同じ意味で使われることが多い言葉です(編集部の解説。資料によって体膨張率を指すこともあるので、単位と説明を確かめます)。

出典:熱膨張(改訂新版 世界大百科事典・日本大百科全書)|コトバンク

身近な例:レールと橋の「すき間」

夜はすき間が広く、昼にレールが伸びてすき間が狭くなるレールの継ぎ目の模式図
図2 レールの継ぎ目のすき間(遊間)は、伸びを逃がすためにある
出典:乗りものニュースをもとに AI(Claude)で作成

鉄道のレールは鉄でできていて、暑いと伸び、寒いと縮みます。乗りものニュースによると、夏と冬の寒暖差による伸び縮みを考えて、レールの継ぎ目には「遊間(ゆうかん)」と呼ばれるすき間が設けられています。気温が上がりすぎて遊間以上にレールが伸び続けると、横に変形(張り出し)し、最悪の場合は脱線事故につながることもあるとしています。

同じ記事は、阿武隈急行で、夜は22℃だった長さ25mのレールが昼に47℃まで上がり、7.5mm 伸びた例を紹介しています。鉄の線膨張係数を 12×10⁻⁶/K とすると、25,000mm × 12×10⁻⁶ × 25K = 7.5mm となり、この式どおりの伸びです(計算は編集部)。

出典:鉄道のレールは何度まで耐えられる?(2025年8月24日)|乗りものニュース

100mの鋼の橋げたが温度で伸び縮みし、端の伸縮装置で逃がすようすの模式図
図3 橋の継ぎ目(伸縮装置)も、伸び縮みを逃がすためにある
出典:くるまのニュースをもとに AI(Claude)で作成

道路の橋も同じです。くるまのニュースのインタビュー記事では、北海道などの寒い地方の鋼の橋は−20℃〜+40℃の温度変化を考え、長さ100m の橋で72mm の伸縮を見込み、さらに20%の余裕をみて87mm にするとしています。車で橋を渡るときの「ゴツン、ゴツン」という音は、この伸び縮みを逃がす継ぎ目(伸縮装置)を通る音です。72mm は、100,000mm × 12×10⁻⁶ × 60K で計算した値と一致します(確認は編集部)。

出典:橋の「ゴツン、ゴツン」の正体(2017年6月27日)|くるまのニュース

式と計算

伸びは、伸び ΔL = 線膨張係数 α × 長さ L × 温度の変化 ΔTで計算できます。長さが2倍なら伸びも2倍、温度の変化が2倍なら伸びも2倍です。冷えるとき(ΔT がマイナス)は、同じ式で縮む量になります。

長さ100mmの部品が50K上がったときの伸びを材料ごとに比べた横棒グラフ
図4 計算例:長さ100mm の部品が50K上がったときの伸び
出典:京セラ ファインセラミックス、プロテリアル特殊鋼、大阪富士工業(マグネシウム合金)、KDA、ミスミをもとに編集部が計算し、AI(Claude)で作成

計算してみよう

同じ長さの鋼・アルミ・樹脂の棒を温めると、樹脂の棒がいちばん長く伸びるイメージ
同じ長さでも:材料によって伸びが大きく違うイメージ(AI[ChatGPT]で生成)

長さ100mm の部品の温度が50K上がったとき(たとえば20℃→70℃)の伸びを、材料ごとに計算しました(計算は編集部。α は下の表の代表値)。

材料線膨張係数[×10⁻⁶/K]100mm・50K の伸び
アルミナ(99%)7.20.036mm(36μm)
炭素鋼 S50C11.90.060mm(60μm)
ステンレス鋼 SUS30416.50.083mm(83μm)
ポリカーボネート(ガラス繊維30%入り)22〜23約0.11mm
アルミニウム合金 A505223.80.119mm(119μm)
ポリカーボネート(非強化)680.34mm
PBT(標準品)1000.50mm

同じ100mm でも、ガラス繊維を入れていない樹脂(PC・PBT)は鋼の約6〜8倍、ガラス繊維30%入りの PC でも約2倍伸びます。部品の公差が ±0.05mm(50μm)なら、鋼の部品でも温度が50K変わるだけで公差と同じくらい寸法が変わることになります(編集部の解説)。

体積の増え方は約3倍

温めた立方体が、縦・横・高さの3方向に同じ割合で大きくなるイメージ
体積:縦・横・高さの3方向に同じ割合で伸びるイメージ(AI[ChatGPT]で生成)

方向によって性質が変わらない材料(等方的な材料)では、体積の増え方(体膨張率)は線膨張率の約3倍になります(世界大百科事典(改訂新版)、日本大百科全書)。縦・横・高さの3方向に同じ割合で伸びるからです。

出典:熱膨張(改訂新版 世界大百科事典・日本大百科全書)|コトバンク

代表的な値

インバー・石英ガラス・セラミックス・ガラス・鋼・ステンレス・銅・アルミ・樹脂の線膨張係数を対数目盛で比べた横棒グラフ
図5 線膨張係数の代表値:樹脂は金属の数倍、金属はセラミックスの数倍
出典:コトバンク、京セラ ファインセラミックス、プロテリアル特殊鋼、大阪富士工業(マグネシウム合金)、特殊金属エクセル、ミスミ、KDA、キーエンスをもとに AI(Claude)で作成
材料線膨張係数[×10⁻⁶/K]出典
インバー(アンバー。鉄-ニッケル合金)0〜1.5世界大百科事典(改訂新版)
石英ガラス0.4〜0.5ブリタニカ国際大百科事典
窒化ケイ素2.8(40〜400℃)京セラ
ホウケイ酸ガラス(耐熱ガラス)3 程度ブリタニカ国際大百科事典
アルミナ(99%)7.2(40〜400℃)京セラ
ふつうのガラス9ブリタニカ国際大百科事典
炭素鋼 S50C11.9(20〜200℃の平均)プロテリアル特殊鋼
ステンレス鋼 SUS30416.5大阪富士工業
銅(無酸素銅 C1020)17.0特殊金属エクセル
アルミニウム合金 A505223.8大阪富士工業
マグネシウム合金 AZ3126.8大阪富士工業
PPS(標準品)26ミスミ
ポリカーボネート(非強化/ガラス繊維30%)68/22〜23KDA
PBT(標準品)100ミスミ
ポリエチレン100〜200キーエンス

ざっくり言うと、セラミックス・ガラスは小さく、金属はその数倍、樹脂は金属のさらに数倍です(表からの編集部の整理)。ガラスの値は、ブリタニカ国際大百科事典が 90×10⁻⁷(=9×10⁻⁶)、4×10⁻⁷〜5×10⁻⁷、30×10⁻⁷ 程度と書いている値を ×10⁻⁶ に直したものです。石英ガラスについて、日本大百科全書は「1℃当り1000万分の5~6」としていて、出典によって少し違います。

値は各社・各事典が示す代表値で、保証値ではありません。同じ材料でも、等級・温度範囲・加工の状態で変わります。とくに樹脂は、ガラス繊維などを入れたグレードかどうかで大きく違います(上の表のポリカーボネートでは約3分の1)。設計では、使う材料のデータシートの値と、その値を測った温度範囲を確かめます。

出典:熱膨張(改訂新版 世界大百科事典・日本大百科全書)|コトバンク、耐熱ガラス(日本大百科全書・ブリタニカ国際大百科事典)|コトバンク、熱膨張(平均線膨張率)|京セラ ファインセラミックス、物理的特性|プロテリアル特殊鋼、各種材料との比較|大阪富士工業(マグネシウム合金)、C1020(無酸素銅)|特殊金属エクセル、特性値一覧 樹脂・ガラス・セラミックス|ミスミ、PC(ポリカーボネート)樹脂の物性値|KDA、温度と測定|キーエンス

なぜ温めると伸びるのか、なぜ材料で違うのか

原子がばねでつながった玉のように振動し、温かいと振動が大きく平均の間かくが広がる模式図
図6 温めると原子の振動が大きくなり、平均の間かくが押し広げられる
出典:コトバンク、京セラ ファインセラミックスをもとに AI(Claude)で作成

世界大百科事典(改訂新版)は、固体の熱膨張のおもなしくみを次のように説明しています。固体の原子は、安定な位置のまわりで振動しています(格子振動)。温度が上がると振動が激しくなり、原子どうしが近づいたときには強い反発力が働くため、平均として原子間の距離が押し広げられる。これが、温めると伸びる理由です。

京セラは、熱膨張率は構成する原子間の結合の強さに依存し、ダイヤモンドや炭化ケイ素、窒化ケイ素などの共有結合の材料は結合力が強く、熱膨張率が小さいとしています。一方、ステンレス鋼などは、ファインセラミックスに比べ結合力が弱く、熱膨張率が大きい傾向にあるとしています。

出典:熱膨張(改訂新版 世界大百科事典・日本大百科全書)|コトバンク、熱膨張(平均線膨張率)|京セラ ファインセラミックス

方向や温度で値が変わる材料もある

木材の繊維方向と横方向、ガラスエポキシ基板の面の方向と厚さ方向で線膨張係数が違うことを示す図
図7 方向によって伸び方が違う材料もある
出典:コトバンク、三菱ガス化学をもとに AI(Claude)で作成

世界大百科事典(改訂新版)は、結晶や高分子の固体では方向によって線膨張率が違うものがあるとし、例として、木材では繊維にそった方向(常温で3〜5×10⁻⁶)より横方向(35〜60×10⁻⁶)のほうが10倍ほど大きいとしています。

電子機器の基板によく使うガラスエポキシ基板(FR-4)も、ガラスの布が入った面の方向と、厚さの方向で値が違います。三菱ガス化学の FR-4 の製品表の一例では、縦・横方向が14〜15ppm/℃ なのに対し、厚さ方向(Z)は40〜45ppm/℃ です。基板の穴の中の銅めっき(スルーホール)は厚さ方向の伸びを受けるので、基板の材料メーカーは低い熱膨張率を特長として示しています(同社の製品表、編集部の解説)。

温度と伸びのグラフで、ガラス転移温度より上で傾きが急になり、線膨張係数がα1からα2に大きくなる模式図
図8 樹脂はガラス転移温度(Tg)を超えると、急に伸びやすくなる
出典:三菱ガス化学をもとに AI(Claude)で作成

樹脂は、温度でも値が大きく変わります。三菱ガス化学の FR-4 の製品表は、厚さ方向の熱膨張係数を α1・α2 の2つに分けて示していて、一例ではα1 が40ppm/℃、α2 が180ppm/℃です(ガラス転移温度 Tg は TMA で220℃)。Tg は、樹脂がかたいガラスのような状態から、やわらかいゴムのような状態に変わる温度で、α1 は Tg より下、α2 は Tg より上の値です(編集部の解説)。樹脂の部品や基板を Tg に近い温度で使うときは、Tg より上の値も確かめます。

出典:熱膨張(改訂新版 世界大百科事典・日本大百科全書)|コトバンク、FR-4 製品ページ|三菱ガス化学

ものづくりでどう効くか

違う材料をつなぐ・はめあい・寸法の測定・急な温度変化の4つの場面を並べた図
図9 ものづくりで線膨張係数が効く場面
出典:NTN、キーエンス、コトバンクをもとに AI(Claude)で作成

違う材料をつなぐと、反り・熱応力が生まれる

両端を壁で固定した棒を温めると圧縮の熱応力が生じることと、熱応力の式と計算例
図10 伸びを止めると、力(熱応力)になる
出典:日本製鉄(建設設備配管情報サービス)をもとに編集部が計算し、AI(Claude)で作成

自由に伸び縮みできれば、物は伸びるだけで力は生まれません。ところが、両端を固定したり、伸び方の違う材料どうしを貼り合わせたりして伸び縮みを止めると、材料の中に力(熱応力)が生まれます。両端を固定した棒では、熱応力 σ = ヤング率 E × 線膨張係数 α × 温度の変化 ΔT です(編集部の解説)。日本製鉄の配管の資料の炭素鋼管の値(E 約192GPa、α 11.6×10⁻⁶/℃)で、両端を固定した管の温度が50K上がると、約110MPa の熱応力になります(計算は編集部)。配管では、この伸びを逃がすための伸縮継手などを使います(編集部の解説)。

はんだ付けした部品と基板、金属と樹脂を接着・接合した部分などは、線膨張係数が違うため、温度が上がり下がりするたびに伸びの差の力がかかり、くり返すうちに割れや剥がれの原因になります(編集部の解説)。課題ページ「はんだ付け不良を減らしたい」、「樹脂と金属をしっかり接合したい」、「繰り返し荷重・熱サイクルで割れる」も参照してください。基礎知識「ヤング率」でも熱応力を説明しています。

出典:4.熱による鋼管の膨張と荷重|日本製鉄(建設設備配管情報サービス)

伸びの差を利用する:バイメタル

伸びやすい金属と伸びにくい金属を貼り合わせた板が、温度が上がると伸びにくい側へ曲がるバイメタルの模式図
図11 伸びの違いを利用する:バイメタル
出典:コトバンクをもとに AI(Claude)で作成

伸びの差は、うまく使えば役に立ちます。日本大百科全書は、バイメタルを、熱膨張係数の異なる2枚の合金の薄板を張り合わせ、温度が上がると伸びにくい側(低膨張材の側)へ曲がることを利用するものとしています。世界大百科事典(改訂新版)は、比較的小さい温度変化をかなり大きな変位に変換でき、温度計や、家庭用電気機器などに広く使われるとし、低膨張材にはインバーなどの熱膨張のきわめて小さい合金を使うとしています。

出典:バイメタル(日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典)|コトバンク

はめあい・すき間が温度で変わる

アルミのハウジングが温まって穴が鋼の軸受より多く広がり、外輪との締め付けが弱まるイメージ
アルミの穴と鋼の軸受:温まると穴が多く広がり、しめしろが減るイメージ(AI[ChatGPT]で生成)

軸と穴の材料が違うと、温度が変わったときに、しめしろ(はめあいの締め代)やすき間が変わります。NTN は、その量を(α1 − α2)× 径 × 温度差 としています。たとえば外径62mm の軸受をアルミ合金(A5052、23.8×10⁻⁶/K)のハウジングに入れ、80K 上がると、軸受の側の値を鋼並みとして S50C の 11.9×10⁻⁶/K で代用すると(NTN は軸受材料の値を使うとしています)、穴の側が多く伸び、しめしろは約59μm 減ります(計算は編集部)。詳しくは課題ページ「圧入・焼きばめの部品が抜ける・割れる」を参照してください。

出典:はめあい(総合カタログ)|NTN、各種材料との比較|大阪富士工業(マグネシウム合金)、物理的特性|プロテリアル特殊鋼

寸法を測るときは20℃にそろえる

ほかの部屋から持ち込んでまだ温かい部品を、測る前に定盤の上で温度を慣らしているイメージ
測る前に:持ち込んだ物は温度を慣らしてからイメージ(AI[ChatGPT]で生成)

キーエンスは、温度で物の長さが変わるので、同じ仕様の物でも測るときの温度が違うと長さが違うことになるとし、国際標準化機構(ISO)が測定の標準温度を20℃と決めているとしています。室温の違う部屋から持ち込んだ物は温度がすぐには変わらないため、一般的に1時間以上の温度慣らしが必要で、20℃でないときは誤差を計算して補正するとしています。測る物だけでなく、測る機器も熱膨張するとしています。課題ページ「量産で寸法がばらつく」、「寸法・位置の精度を上げたい」も参照してください。

精密な測定器の部品など、温度による長さの変化をできるだけ小さくしたい所には、線膨張係数の小さいインバー(アンバー)などが使われます(世界大百科事典(改訂新版))。京都市産業技術研究所の報告は、Fe-36mass%Ni のインバー合金の線膨張係数は約1×10⁻⁶/℃ で、鉄(12×10⁻⁶/℃)やニッケル(13×10⁻⁶/℃)より小さいとしています。

出典:温度と測定|キーエンス、熱膨張(改訂新版 世界大百科事典・日本大百科全書)|コトバンク、インバー型 Fe-Ni 合金電析膜の機械的性質に及ぼす合金組成の影響|京都市産業技術研究所

急な温度変化で割れる(熱衝撃)

熱いガラスのコップに冷たい水を注ぎ、伸びの差でコップにひびが入るイメージ
熱衝撃:表面だけ急に冷えて縮み、割れるイメージ(AI[ChatGPT]で生成)

熱いガラスのコップに冷たい水を注ぐと、表面だけが急に冷えて縮もうとし、まだ熱い内側との伸びの差で割れることがあります(編集部の解説)。線膨張係数が小さいほど、この差は小さくなります。日本大百科全書は、耐熱ガラスは高温まで使用でき熱衝撃に強いガラスで、パイレックス級のホウケイ酸ガラスは熱膨張係数が1000万分の32と比較的小さいので熱衝撃に強いとし、科学実験用・調理用などに使われるとしています。セラミックスの部品でも、急な温度変化で割れないかが材料選びのポイントになります(課題ページ「高温でも使える材料にしたい」)。

出典:耐熱ガラス(日本大百科全書・ブリタニカ国際大百科事典)|コトバンク

測り方

炉の中の試験片を押し棒で押さえ、温度を変えながら長さの変化を変位計で測る押し棒式の模式図と、主な規格
図12 線膨張係数の測り方:温めながら長さの変化を測る
出典:産業技術総合研究所 計量標準総合センター、埼玉県産業技術総合センターをもとに AI(Claude)で作成

線膨張係数は、試験片の温度を変えながら、長さの変化を測って求めます。産業技術総合研究所 計量標準総合センターの規格の一覧には、金属材料の JIS Z 2285(線膨張係数の測定方法)、プラスチックの JIS K 7197(熱機械分析による線膨脹率試験方法)、ファインセラミックスの JIS R 1618(熱機械分析による熱膨張の測定方法)、低膨張ガラスの JIS R 3251(レーザ干渉法による線膨張率の測定方法)などが載っています。

よく使われるのは、試験片の伸びを棒で取り出して測る方法(熱機械分析 TMA・膨張計)です(編集部の解説)。埼玉県産業技術総合センターは依頼試験で、熱機械分析(TMA)により線膨張を測定するとし、プラスチック・ゴム・金属など幅広い材料を測れ、圧縮荷重法と引張荷重法があるとしています。

測った値は、どの温度範囲の平均か(たとえば「20〜200℃の平均」「40〜400℃」)とセットで使います(編集部の解説)。

出典:熱膨張率 標準&測定規格情報|産業技術総合研究所 計量標準総合センター、熱分析装置による分析(依頼試験)|埼玉県産業技術総合センター

出典

  1. 熱膨張(改訂新版 世界大百科事典・日本大百科全書)|コトバンク
  2. 鉄道のレールは何度まで耐えられる?(2025年8月24日)|乗りものニュース
  3. 橋の「ゴツン、ゴツン」の正体(2017年6月27日)|くるまのニュース
  4. 耐熱ガラス(日本大百科全書・ブリタニカ国際大百科事典)|コトバンク
  5. 熱膨張(平均線膨張率)|京セラ ファインセラミックス
  6. 物理的特性|プロテリアル特殊鋼
  7. 各種材料との比較|大阪富士工業(マグネシウム合金)
  8. C1020(無酸素銅)|特殊金属エクセル
  9. 特性値一覧 樹脂・ガラス・セラミックス|ミスミ
  10. PC(ポリカーボネート)樹脂の物性値|KDA
  11. 温度と測定|キーエンス
  12. FR-4 製品ページ|三菱ガス化学
  13. 4.熱による鋼管の膨張と荷重|日本製鉄(建設設備配管情報サービス)
  14. バイメタル(日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典)|コトバンク
  15. はめあい(総合カタログ)|NTN
  16. インバー型 Fe-Ni 合金電析膜の機械的性質に及ぼす合金組成の影響|京都市産業技術研究所
  17. 熱膨張率 標準&測定規格情報|産業技術総合研究所 計量標準総合センター
  18. 熱分析装置による分析(依頼試験)|埼玉県産業技術総合センター

※アイキャッチ画像は、AI(ChatGPT)で生成したイメージです。実在の製品ではありません。

情報の確認日:2026年10月2日

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