針金を何度も曲げ伸ばしすると、やがて同じ所で折れます。このように、1回では壊れない小さな力でも、何度も繰り返しかかると壊れてしまう現象が「疲労」です。このページでは、疲労の強さを表す S-N曲線と疲労限度の意味、応力振幅と平均応力の表し方、引張強さ・硬さからの目安、疲労限度を下げるものと上げる方法、試験の方法、割れた面の見方、超高サイクル疲労、計算例、歴史に残る事故を、できるだけやさしく説明します。
ひとことで言うと
疲労・疲労限度とは
新潟県工業技術総合研究所の解説は、疲労破壊を、材料が長い期間にわたって繰り返し応力を受けると、応力の大きさが材料の引張強さよりかなり小さくても亀裂ができ、最後には割れに至る現象としています。金属だけでなく樹脂などにも起こります。
繰り返しの応力が小さいほど、壊れるまでの回数は増えます。日本語版ウィキペディア「疲労限度」は、無限回繰り返しても壊れない応力の上限を疲労限度とし、鋼やチタン合金ではこの限度がはっきり現れるとしています。

出典:新潟県工業技術総合研究所をもとに AI(Claude)で作成
新潟県の解説は、疲労破壊は機械部品の壊れ方の中で最も件数が多いとしています。広島市工業技術センターの報告も、金属製品・部品の破損の原因の7〜8割は金属疲労によるといわれている、と紹介しています。疲労は目で見てほとんど変形がわからないまま進み、ある時突然壊れるのが怖いところです(同報告)。
出典:技術トピックス「金属製品の破損について(疲労破壊)」(2014年)|新潟県工業技術総合研究所、疲労限度|ウィキペディア日本語版、事例報告「炭素鋼の疲労特性調査」(城戸竜太・倉本英哲)|広島市工業技術センター
繰り返しの応力の表し方:応力振幅と平均応力

出典:広島市工業技術センターをもとに AI(Claude)で作成
広島市工業技術センターの報告は、繰り返しの応力を、波の高さの半分にあたる応力振幅 σa と、波の真ん中の平均応力 σmで表しています。
応力振幅・平均応力・応力比
σa =(σmax − σmin)÷ 2 σm =(σmax + σmin)÷ 2 R = σmin ÷ σmax
σmax:最大応力 σmin:最小応力
同じ報告は、R = −1 を完全両振り(引張と圧縮が同じ大きさで入れ替わる。平均応力は0)としています。回転する軸に曲げがかかると、表面の1点は1回転ごとに引張と圧縮を繰り返すので、両振りの応力になります(編集部の解説)。応力の大きさの意味は 基礎知識「応力とひずみ」を参照してください。
出典:事例報告「炭素鋼の疲労特性調査」(城戸竜太・倉本英哲)|広島市工業技術センター
S-N曲線と疲労限度

出典:広島市工業技術センター、ウィキペディア日本語版をもとに AI(Claude)で作成
S-N曲線は、縦軸に応力振幅(S)、横軸に破断するまでの繰り返し数(N)を対数の目盛りでとったグラフです。広島市工業技術センターの報告は、多くの鉄鋼材料の S-N曲線では、およそ10⁶〜10⁷回の繰り返し数で、それ以上回数を増やしても壊れない下限の応力振幅が現れ、これを疲労限度と呼ぶとしています。信頼性が要る設計では、使うときの応力振幅を疲労限度より小さく抑えるのが基本です(同報告)。
一方、日本語版ウィキペディア「疲労限度」は、アルミニウム合金や銅合金にははっきりした疲労限度がなく、10⁷〜10⁸回での強さ(時間強度)を代わりに使うとしています。日本語版ウィキペディア「S-N曲線」も、アルミなどの非鉄金属では曲線が水平にならず、下がり続けるとしています。
低サイクル疲労と高サイクル疲労
日本語版ウィキペディア「S-N曲線」は、繰り返し数がおよそ10⁵回より少ない領域を低サイクル疲労、それより多い領域を高サイクル疲労と分けています。低サイクル疲労は、大きな応力で、材料が少し伸び縮みする(塑性変形する)ほどの力が繰り返される場合で、熱のサイクルによる割れなどで問題になります(編集部の解説。課題「繰り返し荷重・熱サイクルで割れる」)。
出典:事例報告「炭素鋼の疲労特性調査」(城戸竜太・倉本英哲)|広島市工業技術センター、疲労限度|ウィキペディア日本語版、S-N曲線|ウィキペディア日本語版
目安:疲労限度は引張強さの約半分

出典:広島市工業技術センター、日本溶接協会、日本鋳造工学会をもとに編集部が計算し、AI(Claude)で作成
疲労試験には長い時間がかかるので、引張強さや硬さから疲労限度を近似的に見積もることがよくあります(広島市工業技術センター)。日本溶接協会の疲労 Q&A は、鉄鋼材料の両振りの疲労限度 σw0 は、引張強さ σB が約1,500 MPa までは σw0 ≒ 0.5 σB、ビッカース硬さ HV が約400までは σw0 ≒ 1.6 HVとしています。日本鋳造工学会の Q&A も同じ式を挙げ、成り立つのは引張強さ1,100 MPa 以下・HV400 以下で、それを超えると危険側(実際より高く見積もる)になるとしています。
広島市工業技術センターが機械構造用炭素鋼 S45C で回転曲げ疲労試験をした結果は次のとおりです(S-N曲線を回帰の式で整理して疲労限度を求め、10⁷回までに壊れなかった試験片も使っている)。
| S45C の状態 | 引張強さ(MPa) | 疲労限度(MPa) | 比(編集部の計算) |
|---|---|---|---|
| 焼入れなし | 799 | 271 | 0.34 |
| 870℃焼入れ・200℃焼戻し | 1,688 | 625 | 0.37 |
| 同・500℃焼戻し | 902 | 380 | 0.42 |
| 同・650℃焼戻し | 705 | 371 | 0.53 |
比は0.34〜0.53と幅があり、「約半分」はあくまで目安だとわかります。引張強さがとても高い 200℃焼戻しの材料では、比が0.37まで下がっています。日本溶接協会は、引張強さが1,500 MPa を超える高強度鋼では疲労限度の伸びが頭打ちになり、その主な原因は介在物などの小さな欠陥だとしています。大事な部品は、目安の式だけでなく、実際の材料・形で試験したデータで確かめます(編集部の解説)。硬さの測り方は 基礎知識「硬さ(ビッカース・ロックウェル)」を参照してください。
出典:事例報告「炭素鋼の疲労特性調査」(城戸竜太・倉本英哲)|広島市工業技術センター、疲労Q&A FA-04「疲労試験をしないで疲労限度を得るには」|日本溶接協会、Q&A「金属材料の疲労限度を知りたいのですが,簡単に調べる方法はありますか?」|日本鋳造工学会
平均応力の影響:修正グッドマン線図

出典:日本溶接協会、広島市工業技術センターをもとに AI(Claude)で作成
ボルトのように、締めて引っぱられたまま、さらに力が上下する部品では、平均応力 σm が0ではありません。広島市工業技術センターの報告は、引張の平均応力があると疲労強度は下がり、圧縮の平均応力があると上がるとしています。
修正グッドマン線図の式
σa = σw0 ×(1 − σm ÷ σB)
σa:許される応力振幅 σw0:両振りの疲労限度 σm:平均応力 σB:引張強さ
日本溶接協会の疲労 Q&A は、この修正グッドマン線図と、2乗の曲線にしたガーバー線図を示し、鉄鋼では試験結果と比較的よく合うとしています。広島市工業技術センターの報告は、一般的な疲労設計では修正グッドマン線図が使われることが多いとしつつ、4種類の S45C のすべてに合う線図はなく、500℃焼戻しの材料では修正グッドマン線図が危険側になった(650℃焼戻しの材料はよく合った)とも書いています。計算例では、よく合った650℃焼戻しの材料を使います。
出典:疲労Q&A FA-04「疲労試験をしないで疲労限度を得るには」|日本溶接協会、事例報告「炭素鋼の疲労特性調査」(城戸竜太・倉本英哲)|広島市工業技術センター
疲労限度を下げるものと、上げる方法

出典:新潟県工業技術総合研究所、ウィキペディア日本語版をもとに AI(Claude)で作成
角・穴・ねじの谷:応力集中
新潟県工業技術総合研究所の解説は、疲労破壊は部品の最も弱い所(最も大きな応力がかかる所)から始まり、例として軸の段の部分やねじの谷を挙げています。段の部分には応力を逃がす丸み(R)を付けるのがふつうですが、丸みが小さい、またはほとんどない部品がかなりあり、応力集中で疲労のリスクが高まるとしています。日本語版ウィキペディア「応力集中」は、板にあけた円い穴のまわりでは最大の応力が平均の3倍(応力集中係数 Kt = 3)になるとし、切欠きに適切な丸みを付けると応力集中を減らせるとしています。
寸法・表面・腐食・温度
日本語版ウィキペディア「疲労限度」は、疲労限度に影響するものとして、切欠きや欠陥、大きな部材ほど下がる寸法効果、平均応力、環境を挙げ、腐食する環境や高温では、ふだんは疲労限度がある材料でも、疲労限度が現れなくなるとしています。英語版ウィキペディア「Fatigue limit」は、実際の部品の疲労限度を、表面の状態・寸法・荷重のかけ方・温度などの係数で補正して見積もる方法を紹介しています。表面の粗さの表し方は 基礎知識「表面粗さ(Ra・Rz)」を参照してください。
残留応力とショットピーニング
新潟県の解説は、機械加工や熱処理でできる残留応力にも注意が要り、引張の残留応力がある所では外からの応力と足し合わされるとしています。逆に、圧縮の残留応力があると疲労強度は上がります(広島市工業技術センターの報告。溶接部の例)。日本語版ウィキペディア「ショットピーニング」は、小さな鋼の球などを金属の表面に高速でぶつけ、加工硬化と圧縮の残留応力を与えて、疲労強度を上げる方法で、ばね・歯車・クランク軸などに使われるとしています(技術「ショットピーニング・ブラスト」、「表面硬化(窒化・浸炭・高周波焼入れ)」)。
出典:技術トピックス「金属製品の破損について(疲労破壊)」(2014年)|新潟県工業技術総合研究所、応力集中|ウィキペディア日本語版、疲労限度|ウィキペディア日本語版、Fatigue limit|Wikipedia(英語版)、ショットピーニング|ウィキペディア日本語版
疲労限度の測り方:回転曲げ疲労試験

出典:日本規格協会、広島市工業技術センター、ウィキペディア日本語版をもとに AI(Claude)で作成
疲労限度を測る代表的な方法が回転曲げ疲労試験です。試験片を回しながら曲げると、表面の1点は1回転ごとに引張と圧縮を繰り返すので、両振りの繰り返し応力をかけられます(編集部の解説)。方法は JIS Z 2274「金属材料の回転曲げ疲労試験方法」に決められていて、2024年に改正され、国際規格 ISO 1143:2021 を基に技術的な内容を一部変えて作られています(日本規格協会の閲覧用資料)。
広島市工業技術センターは、小野式回転曲げ疲労試験機を使い、毎分3,600回転、応力比 R = −1 で S45C を試験し、10⁷回までに壊れなかった試験片も含めて疲労限度を求めています。応力の大きさを変えて何本もの試験片を壊し、その点を結んで S-N曲線を描きます(編集部の解説)。1本の試験片に10⁷回かけるには、毎分3,600回転でも約46時間かかります(編集部の計算)。
出典:JIS Z 2274:2024 金属材料の回転曲げ疲労試験方法(閲覧用)|日本規格協会、事例報告「炭素鋼の疲労特性調査」(城戸竜太・倉本英哲)|広島市工業技術センター、金属疲労(疲労 (材料))|ウィキペディア日本語版
疲労で割れた面の見方

出典:新潟県工業技術総合研究所、Wikipedia(英語版)をもとに AI(Claude)で作成
新潟県工業技術総合研究所の解説は、疲労で割れた面には、薄く円弧のような模様(ビーチマーク)が見え、その模様から割れの起点や応力のかかり方を推定できるとしています。さらに電子顕微鏡で数千倍に拡大すると、細かな縞(ストライエーション)が見え、1本ごとの間隔が、1回の応力で割れが進んだ距離にあたるとしています。
割れが進んで残った断面が小さくなると、最後はその断面が力に耐えきれずに一気に壊れ、起点の反対側にざらざらした面が残ります(編集部の解説)。壊れた部品の原因を調べるときは、まずこの破面を見ます。課題「壊れた原因を知りたい」、技術「非破壊検査」(割れを見つける)も参照してください。
出典:技術トピックス「金属製品の破損について(疲労破壊)」(2014年)|新潟県工業技術総合研究所、Fatigue (material)|Wikipedia(英語版)
10⁷回を超えても壊れる:超高サイクル疲労

出典:労働安全衛生総合研究所、神戸製鋼所をもとに AI(Claude)で作成
労働安全衛生総合研究所の報告は、これまで機械に使う鉄鋼材料は明確な疲労限度を持ち、それより小さい応力なら無限回でも壊れないとされてきたが、一部の高強度鋼では10⁷回を超えてから壊れることがわかってきたとしています。S-N曲線は、いったん水平になったあと回数とともにまた下がり(二重 S-N 線図)、短い寿命では表面から、長い寿命では内部の介在物などから割れるとしています。起きやすいのは、ビッカース硬さ HV400 以上、または引張強さ1,200 MPa 以上の高強度鋼とされています(同報告)。
神戸製鋼所の論文も、特に高強度鋼では10⁷〜10⁹回の間に、疲労限度より低い応力で疲労破壊が起こり、これを超高サイクル疲労と呼ぶとし、起点はふつう内部の介在物だとしています。車のエンジンの部品のように、一生のうちに10⁸回、10⁹回と回る部品では、「10⁷回で壊れなかったから大丈夫」とは限らないわけです(編集部の解説)。
出典:特別研究報告 SRR-No.40-2-1「鉄鋼材料の長寿命疲労強度評価」|労働安全衛生総合研究所、一体型クランク軸用低合金鋼の超高サイクル疲労域まで含めた疲労特性に及ぼす介在物サイズの影響(矢倉亮太ほか)|神戸製鋼所
計算してみる:平均応力とマイナー則

出典:広島市工業技術センター、日本溶接協会、ウィキペディア日本語版をもとに編集部が計算し、AI(Claude)で作成
① 平均応力があるときに許される振幅
前の表の S45C(650℃焼戻し)は、引張強さ σB = 705 MPa、両振りの疲労限度 σw0 = 371 MPa でした(広島市工業技術センター)。この材料で、平均応力 σm = 100 MPa がかかる場合を修正グッドマン線図で見積もります(説明のための条件)。
| 計算 | 値 |
|---|---|
| σa = 371 ×(1 − 100 ÷ 705) | 約318 MPa |
| 安全率1.5で割る | 約212 MPa |
| 参考:0.5 × σB(目安の式) | 約353 MPa |
平均応力が100 MPa あるだけで、許される振幅は約14%小さくなりました(編集部の計算)。実際の部品では、さらに応力集中・寸法・表面の状態の影響を考えます。
② 大きさの違う応力が混じるとき:マイナー則
日本語版ウィキペディア「マイナー則」は、ある応力の大きさで壊れるまでの回数を Nᵢ、実際にかかった回数を nᵢ とし、nᵢ ÷ Nᵢ を足し合わせた D が1になると壊れると考える方法(線形累積損傷則)だとしています。1924年にパルムグレンが発表し、1945年にマイナーが広めました。
マイナー則
D = n₁ ÷ N₁ + n₂ ÷ N₂ + … (D = 1 で破壊)
たとえば、大きい応力 A が2万回(その応力で壊れるまで10万回)、小さい応力 B が30万回(同100万回)かかったとすると、D = 0.2 + 0.3 = 0.5 で、寿命の半分を使った計算になります(説明のための値。編集部の計算)。ただし同じ項目は、疲労限度より小さい応力は傷めないと仮定しているが実際には傷めることがあり、修正したマイナー則もあるとしています。英語版ウィキペディアも、応力がかかる順番の影響やばらつきは考えていないとしています。寿命のばらつきの扱いは 基礎知識「バスタブ曲線・ワイブル分布」、課題「加速試験で寿命を見積もりたい」を参照してください。
出典:事例報告「炭素鋼の疲労特性調査」(城戸竜太・倉本英哲)|広島市工業技術センター、疲労Q&A FA-04「疲労試験をしないで疲労限度を得るには」|日本溶接協会、マイナー則|ウィキペディア日本語版、Fatigue (material)|Wikipedia(英語版)
歴史と事故:疲労から学んだこと

出典:ウィキペディア日本語版、Wikipedia(英語版)をもとに AI(Claude)で作成
日本語版ウィキペディア「金属疲労」は、ドイツのヴェーラーが1856〜1869年に回転曲げ疲労試験機を作って鉄道の車軸で実験し、1870年に、ある回数振動させた後は永久に耐え続けられる応力(耐久限度)があることを発表したとしています。S-N曲線は「ヴェーラー曲線」とも呼ばれます。
- コメット機(1954年):英語版ウィキペディアは、就航から1年のうちに3機が空中で失われ、そのうち2機(1954年)は胴体の金属疲労が原因で、1機は胴体の天井にあるアンテナ用の開口部の隅のリベット穴から疲労き裂が進んだとしています。同じ項目は、乗客用の「四角い窓」が原因という話は誤解だとも書いています。日本語版は、与圧と減圧の繰り返しで窓枠などに疲労き裂ができ、胴体を水槽に沈めて繰り返し加圧した試験では想定よりずっと早く壊れたこと、その後のジェット旅客機では開口部の角が丸くなったことを書いています
- 日航123便(1985年):日本語版ウィキペディアは、1978年の尻もち事故のあとの後部圧力隔壁の修理で、継ぎ板を2つに切って使う誤った方法がとられ、応力が1列のリベットに集中し、与圧の繰り返しで疲労き裂が進んで壊れたとしています
- エシェデ事故(1998年):英語版ウィキペディアは、ドイツの高速列車 ICE で、車輪のタイヤ(鋼の輪)が金属疲労で割れて外れ、脱線して101人が亡くなったとしています
どの事故も、開口部の隅・修理の不具合など、応力が集まった所から割れが少しずつ進んだものです。疲労の設計では、応力集中を避けること、点検で割れを早く見つけることが大切になります(編集部の解説)。
出典:金属疲労(疲労 (材料))|ウィキペディア日本語版、de Havilland Comet|Wikipedia(英語版)、デ・ハビランド コメット|ウィキペディア日本語版、日本航空123便墜落事故|ウィキペディア日本語版、Eschede train disaster|Wikipedia(英語版)
ものづくりでどう効くか
疲労は、回る軸・歯車・ばね・ボルト・溶接の継手・はんだの接合部など、繰り返し力がかかる部品のほとんどで問題になります。設計では、①かかる応力振幅と平均応力を見積もり、②形(丸み)と表面で応力集中を減らし、③材料の疲労限度に安全率を見込んで比べるのが基本です(編集部の解説)。CAE で応力の集まる所を探す方法は技術「CAE(構造解析・熱流体解析)」、溶接部の疲労は技術「溶接」、ばねは課題「ばねがへたる・折れるのを防ぎたい」、はんだは課題「はんだ付け不良を減らしたい」、振動で応力が大きくなる共振は 基礎知識「共振」を参照してください。
似ている言葉との違い

出典:ウィキペディア日本語版をもとに AI(Claude)で作成
疲労限度は「何回でも壊れない応力振幅」、時間強度は「決めた回数で壊れる応力振幅」で、材料のカタログの「疲労強度」が、疲労限度なのか、何回での時間強度なのかを確かめることが大事です(編集部の解説)。一定の力のまま時間とともに伸びていく壊れ方は 基礎知識「クリープ」、水素による遅れ破壊は課題「金属の水素脆化(遅れ破壊)を防ぎたい」、衝撃での壊れにくさは 基礎知識「靭性(シャルピー衝撃試験)」で扱っています。
疲労限度が出てくるページ
出典
- 技術トピックス「金属製品の破損について(疲労破壊)」(2014年)|新潟県工業技術総合研究所
- 疲労限度|ウィキペディア日本語版
- 事例報告「炭素鋼の疲労特性調査」(城戸竜太・倉本英哲)|広島市工業技術センター
- S-N曲線|ウィキペディア日本語版
- 疲労Q&A FA-04「疲労試験をしないで疲労限度を得るには」|日本溶接協会
- Q&A「金属材料の疲労限度を知りたいのですが,簡単に調べる方法はありますか?」|日本鋳造工学会
- 応力集中|ウィキペディア日本語版
- Fatigue limit|Wikipedia(英語版)
- ショットピーニング|ウィキペディア日本語版
- JIS Z 2274:2024 金属材料の回転曲げ疲労試験方法(閲覧用)|日本規格協会
- 金属疲労(疲労 (材料))|ウィキペディア日本語版
- Fatigue (material)|Wikipedia(英語版)
- 特別研究報告 SRR-No.40-2-1「鉄鋼材料の長寿命疲労強度評価」|労働安全衛生総合研究所
- 一体型クランク軸用低合金鋼の超高サイクル疲労域まで含めた疲労特性に及ぼす介在物サイズの影響(矢倉亮太ほか)|神戸製鋼所
- マイナー則|ウィキペディア日本語版
- de Havilland Comet|Wikipedia(英語版)
- デ・ハビランド コメット|ウィキペディア日本語版
- 日本航空123便墜落事故|ウィキペディア日本語版
- Eschede train disaster|Wikipedia(英語版)
※アイキャッチ画像は、AI(ChatGPT)で生成したイメージです。
情報の確認日:2026年10月7日
