リミットスイッチを1回押しただけなのに、カウンターが2つ進んだ。モーターが起動すると、制御盤のリレーが「ジジジ」と鳴る。長く使った装置で、入力がときどき抜ける――。こうした誤作動の多くは、スイッチ・リレー・センサーの接点や出力が、切り替わるときに短い時間 ON・OFF をくり返す「チャタリング」で起きます。
チャタリングは、接点そのものの跳ね返りのほか、リレーのコイルの電圧、接点の表面の状態、振動・衝撃、ゆっくり変わる入力でも起きます。この記事では、機械・装置のスイッチ・リレー・センサーを対象に、起きている所から原因を切り分ける流れを示し、RC フィルタとシュミットトリガ、ソフト・PLC のデバウンス、コイルの電圧、接点材料と最小適用負荷、接点保護回路、取付、応差、半導体リレーへの置き換えと、確かめ方を、相談できる企業とあわせて紹介します。
起きている所から原因を切り分ける
まず、どの接点で、どんなときに起きるかを見ます。押した瞬間か、コイルの電圧が下がったときか、長く使ってからか、振動のあるときか、ゆっくり変わる入力か、で効く対策が違います。

出典:パナソニック インダストリー「リレー使用上のご注意」・三菱電機「電磁接触器の接点消耗について」・パナソニック「テクニカルガイド 近接センサ」と編集部の整理をもとに AI(Claude)で作成
押した瞬間なら入力側のフィルタ、うなりならコイルの電圧、長く使った接点や小さな電流なら接点材料と接点保護、振動なら取付、ゆっくり変わる入力なら応差を見ます。どの場合も、オシロスコープで波形を見て、何 ms ばたつくかを測ってから対策の大きさを決めます。
症状ごとの見分け方と対策
症状(A〜E)ごとに、起きている現象、解決に使える技術、選ぶときの注意、相談できる企業をまとめました。
スイッチ・リミットスイッチの入力を、数え間違える
押しボタン・リミットスイッチ・マイクロスイッチを1回動かしただけなのに、カウンターが2回以上数える。マイコンや PLC が「2回押し」と受け取る。
- 起きている現象
- 機械の接点は、閉じた瞬間に接点どうしがぶつかって跳ね、ごく短い時間 ON・OFF をくり返します(接点バウンス)。TI の資料は、物理的なスイッチは押したあと数百 μs ばたつくことがあり、数 ns で反応するロジックはこれを誤って数えるとしています。
- 解決に使える技術
- RC フィルタ+シュミットトリガハードでなまらせる
- ソフトのデバウンス何回か同じ値で確定
- PLC の入力フィルタ入力応答時間の設定
フィルタの時間は、測ったばたつきの時間より長く、取りこぼしてはいけない一番短い信号より短くします。まずオシロスコープで実物のばたつきを測ります(編集部の解説)。
リレー・電磁接触器が「ジジジ」とうなる、接点がばたつく
リレーや電磁接触器から「ジジジ」という音がして、接点が開いたり閉じたりをくり返す。モーターが起動した瞬間だけ起きる。
- 起きている現象
- コイルの電圧が足りない・リップルが大きい・ゆっくり上がると、鉄片を引きつける力が足りず、接点を閉じきれずにばたつきます。三菱電機の資料は、電磁接触器のチャタリングの原因に、低電圧・極度の電圧降下、操作する接点のチャタリング、端子のねじのゆるみ、取付状態の不備を挙げています。
- 解決に使える技術
- コイルの電圧と電源を見直す±5%・リップル率5%以下
- 操作回路と電力回路を分ける電圧降下を避ける
ばたつきが続くと、電磁接触器は始動電流を1秒に10〜20回ほど開閉し、アークで接点が異常発熱・消耗・溶着します(三菱電機)。音に気づいたら早めに止めて原因を調べます。
長く使った接点・小さな電流の接点が、ときどき入らない・切れる
新品のうちは問題なかったのに、使ううちに入力がときどき抜ける。数 mA の信号を切り替える接点で、接触が不安定になる。
- 起きている現象
- 銀の接点は硫化物の雰囲気で硫化皮膜ができやすく、低電圧・微小電流では注意が必要で、長く開閉しないと表面に有機皮膜ができて接触が不安定になることもあります(パナソニック インダストリー)。小さな電流では皮膜を破りにくいためです(編集部の解説)。また、誘導負荷を切ったときの放電は、接点に黒い異物をつくって接触不良を招くことがあり、突入電流の大きい負荷は接点の消耗・溶着を早めます。
- 解決に使える技術
- 接点材料と形を選ぶ金の接点・双子接点
- 最小適用負荷を守る電流を増やす
- 接点保護回路を付けるCR・ダイオード・バリスタ
- 無接点にする半導体リレー
最小適用負荷は保証値ではなく、開閉頻度・環境・求める接触抵抗で信頼性が変わる目安です(パナソニック インダストリー)。実際の負荷と環境で確かめます。
振動・衝撃のある所で、閉じている接点が一瞬開く
装置の振動、隣の電磁接触器が動いたときの衝撃で、リレーやスイッチの接点が一瞬だけ開き、制御が誤作動する。
- 起きている現象
- 振動や衝撃で、閉じている接点が瞬断することがあります(FCLコンポーネントは、瞬断が起きるレベルを振動誤動作性と呼んでいます)。パナソニック インダストリーは、リレーとマグネットスイッチを1枚のプレートに並べると、マグネットスイッチの動作の衝撃でリレーの接点が瞬間的に開くことがあるとしています。
- 解決に使える技術
- 取付を見直すプレートを分ける・緩衝
- 誤動作振動・衝撃の値で選ぶ有極リレー
- 無接点にする半導体リレー・センサー
カタログの「誤動作振動・誤動作衝撃」は、閉じた接点が決めた時間(10 μs)以上開かない範囲です(パナソニック インダストリー)。それより短い開離は入力側のフィルタで消します(編集部の解説)。
センサー・フロートスイッチの出力が、境目でばたつく
近接センサーの前で検出物が揺れる、液面が波立つ、温度がしきい値のあたりで上下する――出力が ON・OFF をくり返す。
- 起きている現象
- 接点の跳ね返りではなく、検出する量がしきい値のまわりで揺れることで出力がばたつきます。近接センサーは、最大動作距離の10〜20%の応差(ヒステリシス)を持たせて、検出物体の振動などによる出力のチャタリングを防いでいます(パナソニック「テクニカルガイド 近接センサ」)。
- 解決に使える技術
- 応差(ヒステリシス)を持たせるON と OFF の点をずらす
- 確定に時間の遅れを足すタイマー・入力フィルタ
応差を大きくすると、そのぶん検出する位置(しきい値)のずれも大きくなります。必要な精度とのかね合いで決めます(編集部の解説)。
なぜチャタリングが起きるのか
接点は、閉じた瞬間に跳ね返る
リレーでは、動作するときと復帰するときに、可動鉄片の衝突や接点どうしの衝突で、接点が瞬間的に断続します(接点バウンス。パナソニック インダストリーの用語の説明)。押しボタンやリミットスイッチでも同じことが起きます。人には1回の操作でも、速く反応するマイコンや PLC には何回もの ON・OFF に見えます。

出典:Texas Instruments「Debounce a Switch」・DigiKey の記事(Maxfield、2021年)と編集部の解説をもとに AI(Claude)で作成
ばたつく時間は、部品と使い方で違います。DigiKey の記事は、ジャック・ガンスレ氏がいくつかのスイッチをそれぞれ300回動かした実験で、平均1.6 ms、最大6.2 ms ばたついたと紹介しています。なお、リレーのカタログの動作時間・復帰時間には、バウンス時間は含まれません(パナソニック インダストリー)。
跳ね返り以外にも、4つの原因がある
チャタリングは、接点の跳ね返りだけでは起きません。外からの振動・衝撃、コイルの電圧の不足、接点の表面の皮膜でも、接点がばたついたり接触が不安定になったりします。センサーでは、検出する量がしきい値のまわりで揺れることでも出力がばたつきます。

出典:パナソニック インダストリー「リレー用語説明」・パナソニック インダストリー「リレー使用上のご注意」・FCLコンポーネント「リレー用語解説」・三菱電機「電磁接触器の接点消耗について」をもとに AI(Claude)で作成
原因によって、効く対策の場所が違います。跳ね返りは入力側のフィルタで消せますが、コイルの電圧の不足や接点の皮膜は、フィルタで消しても根本の原因が残り、接点の消耗や接触不良が進みます(編集部の解説)。
出典:リレー用語説明|パナソニック インダストリー、リレー使用上のご注意|パナソニック インダストリー、Debounce a Switch(SCEA094、2020年)|Texas Instruments、ソフトウェアによるデバウンスが適切でない場合のスイッチおよびリレーへのハードウェアデバウンスの実装方法(2021年)|DigiKey、リレー用語解説|FCLコンポーネント、電磁接触器の接点消耗について|三菱電機
対策の詳しい内容
ハードで消す:RC フィルタとシュミットトリガ
スイッチと入力の間に抵抗とコンデンサ(RC)を入れると、ばたつきがなまって、ゆっくり変わる電圧になります。これを、ON になる電圧と OFF になる電圧に差(ヒステリシス)があるシュミットトリガの入力で受けると、出力は1回だけ切り替わります。

出典:Texas Instruments「Debounce a Switch」と編集部の解説をもとに AI(Claude)で作成
TI の資料は、時定数(R×C)を消したいばたつきの時間(デバウンス時間)のおよそ半分にし、人が遅れに気づかない 10 ms がよく選ばれるとしています。たとえば 100 kΩ と 0.1 μF で 10 ms です。抵抗は、消費電力(P=V²÷R)や、入力のもれ電流による電圧降下も見て選びます(同)。
ソフト・PLC で消す:デバウンスと入力フィルタ
マイコンでは、入力を一定の間隔で読み、同じ値が決めた回数続いたら確定する方法がよく使われます(編集部の解説)。DigiKey の記事は、産業・軍用の慣行として、最初の動作から 20 ms 待つ方法と、最後のばたつきから 20 ms 待つ方法を紹介しています。

出典:DigiKey の記事(Maxfield、2021年)・三菱電機「FX5UJ-24MT/ES の仕様」・三菱電機 FAQ 22398と編集部の解説をもとに AI(Claude)で作成
PLC では、入力のフィルタの時間を設定します。三菱電機の MELSEC iQ-F FX5UJ は、入力応答時間(デジタルフィルタ)をなし・10 μs から 70 ms まで選べ、初期値は 10 msです。同社は、回路遮断器の補助接点のように切り替わるときに数ミリ秒ばたつく入力には、約10 ms 後にもう一度検出する設定を検討するよう案内しています。高速の計数やパルスの入力では、フィルタを短くしすぎず、長くしすぎないよう、信号の幅と比べて決めます(編集部の解説)。
リレーのコイルの電圧と電源を見直す
パナソニック インダストリーは、DC のリレーではコイルの電圧を定格の ±5% の範囲にし、整流して平滑した電源ではリップル率 5% 以下にするよう求めています。平滑コンデンサが小さいと、リップルで感動電圧が大きく変わったり、うなりが出たりします。AC のリレーは、電源電圧の変動を定格の −15〜+10% にします。

出典:パナソニック インダストリー「リレー使用上のご注意」・三菱電機「電磁接触器の接点消耗について」をもとに AI(Claude)で作成
モーターの起動で電源電圧が下がると、リレーはうなりながら復帰し、接点が焼損・溶着したり自己保持が外れたりします。コイルの電圧が徐々に上がる使い方では、接点圧力の低下や接点バウンスの増大が起きます(同)。操作回路と電力回路を分ける、電源の容量と配線を見直す、端子のねじのゆるみを点検する、といった対策をとります(パナソニック インダストリー・三菱電機)。
接点材料と最小適用負荷を見直す
銀の接点は接触抵抗が低く広く使われますが、硫化物の雰囲気では硫化皮膜ができやすく、低電圧・微小電流では注意が要ります。金貼り(Au クラッド)は耐食性が最もよい金を圧接したもので、雰囲気が悪いときの微小負荷に効果が大きい、とされています(パナソニック インダストリー)。

出典:パナソニック インダストリー「リレー使用上のご注意」・パナソニック インダストリー「リレー用語説明」・FCLコンポーネント「リレー用語解説」をもとに AI(Claude)で作成
リレーのカタログの最小適用負荷は、微小負荷で開閉できる下限の目安です。パナソニック インダストリーは、電流が大きいほど接触抵抗は安定するので、最小適用負荷以上でも期待する信頼性が得られなければ、通電電流を増やすことを検討するよう書いています。FCLコンポーネントは、ばねの先を二股に分けた双子接点を信号切換え用のリレーで系列化し、微小電流負荷の開閉に適するとしています。
突入電流と接点保護回路で、接点の寿命を守る
ランプ・モーター・コンデンサなどの負荷は、閉じた瞬間に定常より大きな電流(突入電流)が流れます。パナソニック インダストリーの資料では、モーター負荷は定常電流の5〜10倍、白熱電球は10〜15倍、ソレノイドは10〜20倍、コンデンサ負荷は20〜40倍です。突入電流が大きいほど接点の消耗・転移が増え、溶着しやすくなります(同)。

出典:パナソニック インダストリー「リレー使用上のご注意」をもとに AI(Claude)で作成
モーター・ソレノイド・リレーなどの誘導負荷を切ると、数百〜数千 V の逆起電圧が出て接点を傷め、寿命を大きく縮めることがあります(同)。接点保護回路(CR・ダイオード・ダイオード+ツェナー・バリスタ)を、負荷か接点のすぐ近く(目安 50 cm 以内)に付けます。ダイオードは復帰時間を2〜5倍に遅らせるので、リレーの応答が大事な所では注意します(同)。

出典:パナソニック インダストリー「リレー使用上のご注意」・岡谷電機産業「スパークキラーの選定方法 その1」をもとに AI(Claude)で作成
CR 部品は、岡谷電機産業の「スパークキラー」のように1つにまとめた部品もあります。同社は、スパークとノイズを抑えて接点を守り、接点荒れ・溶着を進みにくくするとしています。交流回路では負荷の両端に付けます。接点の両端に付けると、OFF のときも漏れ電流が流れ、ミニチュアリレーなどが誤動作することがあります(岡谷電機産業)。
振動・衝撃に強い取付と部品を選ぶ
リレーのカタログの「誤動作振動・誤動作衝撃」は、使用中の振動・衝撃で、閉じた接点が決めた時間以上開かない範囲です。パナソニック インダストリーは、開いている時間(開離時間)を 10 μs 以下と規定しています。

出典:パナソニック インダストリー「リレー用語説明」・パナソニック インダストリー「リレー使用上のご注意」・パナソニック インダストリー「パワーリレー 無極と有極の違い」をもとに AI(Claude)で作成
取付では、マグネットスイッチとリレーを別のプレートに分ける、ゴムシートで緩衝する、衝撃のかかる方向を直角に変える、いつも振動がかかる所ではソケットを使わずに端子へ直接はんだ付けする、といった対策が挙げられています(パナソニック インダストリー)。有極リレーは永久磁石の力で復帰時のバウンスを抑え、同社の例では誤動作振動が 10〜55 Hz・複振幅 3 mm(DK 形)です。
ゆっくり変わる入力は、応差(ヒステリシス)で止める
近接センサー・フロートスイッチ・温度スイッチのように、検出する量がゆっくり変わる入力は、しきい値のまわりで揺れると出力がばたつきます。ON になる点と OFF に戻る点をずらす(応差・ヒステリシスを持たせる)と、境目で揺れても出力は切り替わりません。

出典:パナソニック「テクニカルガイド 近接センサ」と編集部の解説をもとに AI(Claude)で作成
パナソニックの近接センサーの技術資料は、最大動作距離の10〜20%の応差を持たせて、検出物体の振動などによる出力のチャタリングを防いでいるとしています。液面の波立ちのように揺れが大きいときは、応差に加えて、入力の確定に時間の遅れ(タイマー・入力フィルタ)を足します(編集部の解説)。ヒステリシスの考え方は 技術の基礎知識「ヒステリシス(磁気・機械)」でも解説しています。
接点をなくす:半導体リレーへの置き換え
可動する接点がない半導体リレー(SSR・PhotoMOS など)には、メカニカルリレーにあるバウンスがありません。パナソニック インダストリーの資料では、半導体リレーの動作時間は標準で typ. 1 ms 以下です。メカニカルリレーの寿命が数十万回〜数千万回なのに対し、半導体リレーは長寿命です。

出典:パナソニック インダストリー「メカニカルリレー オリジナルレシピ」と編集部の解説をもとに AI(Claude)で作成
一方で、半導体リレーには漏れ電流・オン抵抗があり、定格値を一瞬でも超えると破壊される、周囲温度の影響が大きいといった短所があります(同)。FCLコンポーネントも、SSR は開放接点間の絶縁性が低い、外部ノイズに弱い、大電流負荷の開閉には放熱を考える必要がある、としています。負荷の突入電流と、漏れ電流で負荷が切れるかを確かめて選びます(編集部の解説)。
出典:Debounce a Switch(SCEA094)|Texas Instruments、ハードウェアデバウンスの実装方法|DigiKey、FX5UJ-24MT/ES の仕様|三菱電機、FAQ 22398|三菱電機、リレー使用上のご注意|パナソニック インダストリー、リレー用語説明|パナソニック インダストリー、メカニカルリレー オリジナルレシピ|パナソニック インダストリー、パワーリレー 無極と有極の違い|パナソニック インダストリー、テクニカルガイド 近接センサ|パナソニック、リレー用語解説|FCLコンポーネント、リレー技術解説|FCLコンポーネント、スパークキラーとは?|岡谷電機産業、スパークキラーの選定方法 その1|岡谷電機産業
確かめ方
オシロスコープで波形を測る
チャタリングは数 μs〜数 ms の出来事なので、テスターやランプでは見えません。オシロスコープで、切り替わる瞬間の波形を捕えて、ばたつきの時間と回数を測ります。スタンフォード大学の実習の教材は、エッジトリガーを「両方向」にし、トリガーレベルを中間(5 V の回路で約 2.5 V)、モードを「ノーマル」にして、押すたびに波形を捕え、時間軸を約 100 μs に広げて細部を見る手順を示しています。

出典:Stanford University ENGR 40M の教材・FCLコンポーネント「リレー用語解説」・パナソニック インダストリー「リレー使用上のご注意」と編集部の解説をもとに AI(Claude)で作成
接点の接触抵抗は、電流を流して接触部の電圧降下を読み、抵抗に換算します(電圧降下法。FCLコンポーネント)。リレーの動作時間・バウンス時間は周囲温度・印加電圧で変わるので、実回路・実負荷で確かめます(パナソニック インダストリー)。対策の前と後で、同じ条件で測って比べます(編集部の解説)。
出典:Project 3c: Switch debouncing(ENGR 40M、2017年)|Stanford University、リレー用語解説|FCLコンポーネント、リレー使用上のご注意|パナソニック インダストリー
チャタリングの対策を相談できる企業
各企業が解決できる課題と技術の内容を、企業が公開している情報をもとに紹介します。リレー、PLC と電磁開閉器、接点保護の部品、接点材料を挙げました。
パナソニック インダストリー株式会社|リレーのコイル電圧・接点保護の資料と半導体リレー
パナソニック インダストリーとは
パナソニック インダストリーは、リレーなどの制御部品や電子デバイスを扱うパナソニックグループの会社です。リレーについて、用語の説明、使用上の注意、メカニカルリレーの選び方の資料(eBook)を公開しています。
パナソニック インダストリーの得意技術
| 技術 | 内容 |
|---|---|
| リレーの使用上の注意 | DC コイルの電圧は定格の ±5%・リップル率 5% 以下、AC コイルの変動は −15〜+10%。接点保護回路(CR・ダイオード・バリスタ)の選び方、負荷ごとの突入電流、接点材料の特徴、振動・衝撃への取付の注意をまとめている |
| 有極リレー | 永久磁石の力で復帰時の接点バウンスを抑え、NC 接点(b 接点)も NO 接点と同じ程度の開閉能力を保つとしている |
| 半導体リレー(PhotoMOS など) | 動作時間は標準で typ. 1 ms 以下で、メカニカルリレーにあるバウンスがないとしている |
パナソニック インダストリーが解決できる課題
- リレーがうなる・ばたつくので、コイルの電圧と電源の条件を確かめたい
- 誘導負荷を切るリレーの接点保護回路を選びたい
- チャタリングをなくすために、半導体リレーへの置き換えを考えたい
- 近接センサーの出力のばたつきを、応差の考え方で見直したい

出典:パナソニック インダストリー「パワーリレー 無極と有極の違い」・パナソニック インダストリー「メカニカルリレー オリジナルレシピ」をもとに AI(Claude)で作成
出典:リレー使用上のご注意|パナソニック インダストリー、リレー用語説明|パナソニック インダストリー、メカニカルリレー オリジナルレシピ(2022年12月)|パナソニック インダストリー、パワーリレー 無極と有極の違い|パナソニック インダストリー、リレー|パナソニック インダストリー
FCLコンポーネント株式会社|双子接点・金被覆の信号用リレー
FCLコンポーネントとは
FCLコンポーネントは、東京都品川区に本社を置くリレーの会社です(2001年創立、旧 富士通コンポーネント)。産機・FA、車載、EV・グリーンエネルギー、ヘルスケア、IoT 通信などに向けて、リレーを開発・生産・販売しています。
FCLコンポーネントの得意技術
| 技術 | 内容 |
|---|---|
| 信号用リレーの双子接点 | ばねの先を二股に分けてそれぞれに接点を付けた双子接点を、信号切換え用のリレーで系列化し、微小電流負荷の開閉に適するとしている |
| 接点材料 | 銀を主な材料とし、微小電流の負荷では銀の表面に金を被覆するのが一般的と説明している |
| 技術解説 | 交流駆動形リレーでは、感動電圧以下で接極子が振動して唸り、接点の開閉を繰り返して焼損・溶着を起こすことがあると注意している |
FCLコンポーネントが解決できる課題
- 小さな電流の信号を切り替えるリレーで、接触が不安定になる
- 振動のある装置で、リレーの接点が瞬断しないか確かめたい
- リレーの用語(最小適用負荷・振動誤動作性)を確かめて選びたい

出典:FCLコンポーネント「リレー用語解説」をもとに AI(Claude)で作成
出典:会社概要|FCLコンポーネント、リレー用語解説|FCLコンポーネント、リレー技術解説(2016年12月)|FCLコンポーネント
三菱電機株式会社|PLC の入力フィルタと電磁接触器の資料
三菱電機とは
三菱電機は、東京都千代田区に本社を置く電機メーカーです(1921年設立)。PLC(MELSEC iQ-F など)の仕様や、電磁接触器の技術資料(テクニカルシート)を公開しています。
三菱電機の得意技術
| 技術 | 内容 |
|---|---|
| PLC の入力フィルタ | MELSEC iQ-F FX5UJ の入力応答時間(デジタルフィルタ)は、なし・10 μs から 70 ms までを選べ、初期値は 10 ms。ノイズが多い環境ではフィルタを設定するよう書いている |
| 電磁接触器のチャタリング | 原因を、低電圧・電圧降下、指令接点のチャタリング、端子のねじのゆるみ、取付状態の不備と整理し、ばたつくと始動電流を1秒に10〜20回ほど開閉して接点が異常発熱・消耗・溶着するとしている |
| 補助接点のばたつき | 回路遮断器の補助接点は切り替わるときに数ミリ秒チャタリングすることがあり、PLC 側で約10 ms 後にもう一度検出する設定を検討するよう案内している(FAQ) |
三菱電機が解決できる課題
- PLC にリミットスイッチ・補助接点の入力を、ばたつきなしで取り込みたい
- 電磁接触器がばたついて、接点が傷む原因を切り分けたい

出典:三菱電機「電磁接触器の接点消耗について」をもとに AI(Claude)で作成
出典:会社概要|三菱電機、FX5UJ-24MT/ES の仕様|三菱電機、電磁開閉器テクニカルシート「電磁接触器の接点消耗について」(2012年)|三菱電機、FAQ 22398|三菱電機
岡谷電機産業株式会社|接点を守る CR 部品「スパークキラー」
岡谷電機産業とは
岡谷電機産業は、東京都世田谷区に本社を置く電子部品の会社です(1939年設立)。電子機器用・通信機器用の部品や電気部品を製造・販売しています。
岡谷電機産業の得意技術
| 技術 | 内容 |
|---|---|
| スパークキラー | コンデンサ(C)と抵抗器(R)を組み合わせた CR 複合部品(同社の登録商標)。スイッチやリレーを開閉するときのスパークとノイズを抑えて接点を守り、接点荒れ・溶着を進みにくくするとしている |
| 付け方の解説 | 直流回路では接点の両端・負荷の両端のどちらでも効果は同じ。交流回路では負荷の両端に付ける(接点の両端だと OFF でも漏れ電流が流れ、ミニチュアリレーなどが誤動作する)。定格電圧は回路電圧以上を選ぶ |
岡谷電機産業が解決できる課題
- モーター・ソレノイドを切るリレーやスイッチの接点が荒れる・溶着する
- 接点の火花から出るノイズで、ほかの機器が誤作動する

出典:岡谷電機産業「スパークキラーとは?」
出典:会社概要|岡谷電機産業、スパークキラーとは?仕組みと役割、失敗しない選び方を解説(2026年10月19日)|岡谷電機産業、スパークキラーの選定方法 その1|岡谷電機産業
株式会社徳力本店|銀合金・銀酸化物の接点材料
徳力本店とは
徳力本店は、東京都千代田区に本社を置く会社です(1934年設立、創業1727年)。工業用貴金属製品の1つとして、接点材料を扱っています。
徳力本店の得意技術
| 技術 | 内容 |
|---|---|
| 開閉接点材料 | 銀と金属酸化物(Ag+MeO)の CF・CFA シリーズ、銀ニッケルの Ag-Ni シリーズ。ブレーカ・マグネットスイッチ・リレー・車載用接点に使われ、材質・形状・寸法は要望に応じて対応するとしている |
| 形状 | CF シリーズは接点の裏に銀の層を設けてろう付け・スポット溶接に対応、CFA シリーズはリベット形に加工できる |
徳力本店が解決できる課題
- リレー・スイッチの接点の材料を、負荷の大きさに合わせて選び直したい
- ブレーカ・マグネットスイッチ・リレー用の接点材料を、形状(リベット・ろう付け用)とあわせて相談したい

出典:徳力本店「開閉接点材料」をもとに AI(Claude)で作成
出典:会社概要|徳力本店、開閉接点材料(PDF)|徳力本店、工業用製品|徳力本店
選ぶ前に確かめる条件
チャタリングの対策を相談する前に、次のことを整理しておくと話が早く進みます。
- 接点の種類:押しボタン・リミットスイッチ・マイクロスイッチ・リレー・電磁接触器・センサーのどれか、型番
- ばたつき:オシロスコープで測った時間と回数、押したときか離したときか
- 負荷:接点に流れる電圧・電流(微小負荷か)、負荷の種類(抵抗・モーター・ソレノイド・ランプ・コンデンサ)と突入電流
- コイル:定格電圧と実際にかかる電圧、電源の種類(直流・整流・交流)、モーター起動などでの電圧降下
- 環境:振動・衝撃、温度・湿度、硫化ガスなどの雰囲気、開閉の頻度
- 受け側:マイコン・PLC の入力、フィルタの設定、取りこぼしてはいけない一番短い信号の幅
関連する課題
この課題に関係する分野・技術・製品のページ
※アイキャッチ画像は、AI(ChatGPT)で生成したイメージです。実在の製品・設備ではありません。
情報の確認日:2026年10月22日
